トマス・ホッブズの名言で、
「恐れ」はどこから生まれるのか、
考えてみませんか?
私たちはなぜ、
不安になると人と距離を取り、
安心を求めるのでしょうか。

トマス・ホッブズは、人間の行動の奥にある「恐れ」と「安全」に目を向けました。争いも平和も、その根には生き延びたい気持ちがあります。

前回の記事に続く第2弾では、日常の不安や人間関係を見つめ直すヒントを、わかりやすく紹介します。
▶トマス・ホッブズの名言9選–安全と恐れの哲学の第1弾もおすすめ!
「シンプルに役立つ「トマス・ホッブズ」の名言9選」では、「万人の万人に対する戦い」をはじめ、トマス・ホッブズの有名な名言を日常に役立つ形で紹介しています。
考えすぎずに読める内容なので、あわせてぜひご覧ください。
※今回ご紹介する名言は、要約・再編集したもので、原著の直訳ではありません。
- トマス・ホッブズとは?
- ホッブズの安全と恐れの哲学9選
- トマス・ホッブズの名言『人間は安全を失うと、互いに敵となる。』
- トマス・ホッブズの名言『恐れは人を争わせもするが、平和へも向かわせる。』
- トマス・ホッブズの名言『理性とは、欲望を計算する能力である。』
- トマス・ホッブズの名言『誤解された言葉は、争いの直接の原因となる。』
- トマス・ホッブズの名言『正義と不正は、法の成立によって初めて生じる。』
- トマス・ホッブズの名言『契約は、強制力を伴わなければ守られない。』
- トマス・ホッブズの名言『人は未来の危険を恐れ、現在の自由を差し出す。』
- トマス・ホッブズの名言『無知は不信を生み、不信は争いを招く。』
- トマス・ホッブズの名言『平和は善だからではなく、安全だから選ばれる。』
- ホッブズのちょっとむずかしいクイズ
- まとめ
- 関連ページ・一覧リンク集
トマス・ホッブズとは?
17世紀イギリスの思想家です。
人は放っておくと争いやすく、
不安から身を守るために社会や
ルールを作ると考えました。

また、代表作『リヴァイアサン』では、安全と秩序の大切さを説き、政治や社会の考え方に大きな影響を与えました。

初心者にも、人間の本性を考える手がかりをくれる人物です。
ホッブズの安全と恐れの哲学9選

「意味」はわたぼうしの意訳なので、解釈の仕方は参考程度に読んでね!
トマス・ホッブズの名言『人間は安全を失うと、互いに敵となる。』


“人間は安全を失うと、互いに敵となる。“
出典:『リヴァイアサン』第13章
意味:この言葉は、人は生まれつき争いを好む存在ではなく、安心して生きられなくなったときに初めて他者を脅威として見るという考えを示しています。
また生活や立場が不安定になると、人は自分を守ることを最優先し、疑いや恐れが強まります。
ホッブズは、争いの原因は人の悪意ではなく、安全が失われた状況そのものにあると見抜いていました。

不安になると、心まで尖ってしまうんだね…

敵を生むのは人ではない。安心を失った環境である。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人間関係がぎくしゃくしたときに思い出したい言葉です。
たとえば職場や家庭で不安が強まると、相手の言動を敵意として受け取りがちになります。相手もまた安心を失っているのかもしれないと考えることで、冷静さを取り戻す助けになります。
トマス・ホッブズの名言『恐れは人を争わせもするが、平和へも向かわせる。』


“恐れは人を争わせもするが、平和へも向かわせる。“
出典:『リヴァイアサン』第13章
意味:この言葉は、恐れが必ずしも悪いものではないことを示しています。
また人は恐れから身を守ろうとして争うこともありますが、同時に争いの危険を恐れるからこそ、平和を選ぶ理性も生まれるのです。
ホッブズは、恐れを抑えるだけでなく、恐れを正しく理解し、秩序やルールへ向けることが社会の安定につながると考えました。

怖い気持ちが、平和を選ばせることもあるんだね

恐れは敵にもなるが、理性の道しるべにもなる。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、感情的になりそうな場面で役立ちます。
たとえば衝突しそうな意見の違いに直面した時、争った結果を想像すると踏みとどまれます。恐れを衝動ではなく判断材料として使うことで、より穏やかな選択ができると教えてくれます。
トマス・ホッブズの名言『理性とは、欲望を計算する能力である。』


“理性とは、欲望を計算する能力である。“
出典:『リヴァイアサン』第5章
意味:この言葉は、理性を感情の反対に置くのではなく、欲望を整理し選び取る力として捉えています。
また人は欲望そのものを消すことはできませんが、どの欲望を優先すれば自分にとって得かを考えることはできます。
ホッブズにとって理性とは、衝動に流されず、結果を見据えて行動を決める計算力でした。理性は我慢ではなく、賢い選択のための道具なのです。

欲しい気持ちを、ちゃんと見つめるのが理性なんだね

理性とは、欲望を消す力ではなく、並べ替える力だ。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、衝動的に決めそうな場面で役立ちます。
たとえば買い物や感情的な発言を迷う時、目先の欲と先の結果を比べて考えられます。欲望を否定せず、計算して選ぶことで、後悔の少ない判断につながると教えてくれます。
トマス・ホッブズの名言『誤解された言葉は、争いの直接の原因となる。』


“誤解された言葉は、争いの直接の原因となる。“
出典:『リヴァイアサン』第4章
意味:この言葉は、争いの多くが感情や悪意ではなく、言葉の行き違いから生まれることを示しています。同じ言葉でも、受け取り方が違えば意味は変わります。
ホッブズは、言葉が不正確だったり誤って理解されたりすると、人は相手の意図を疑い、対立へと進むと考えました。
争いの芽は、事実よりも誤解された言葉に潜んでいるという冷静な洞察です。

ちゃんと伝えたつもりでも、違って聞こえることあるよね

争いは感情より、言葉のズレから始まる。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人間関係がぎくしゃくした時に思い出したい言葉です。
たとえば仕事や家庭で誤解が生まれた時、相手の意図を決めつけず言葉を確かめ直すことで衝突を避けられます。伝え方と受け取り方を整えることが平和への近道だと教えてくれます。
トマス・ホッブズの名言『正義と不正は、法の成立によって初めて生じる。』


“正義と不正は、法の成立によって初めて生じる。“
出典:『リヴァイアサン』第13章
意味:この言葉は、正しさや悪さが生まれつき決まっているものではない、という考えを示しています。
ホッブズは、人がそれぞれの判断で行動する自然な状態では、共通の基準がなく争いが起こると考えました。
そこで法が定められることで、初めて「正義」と「不正」が区別されます。社会の秩序は、個人の善意ではなく共通のルールによって支えられるという現実的な視点です。

正しさって、人それぞれじゃ成り立たないんだね

正義は心ではなく、約束ごとから生まれる。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、意見が食い違ったときに役立ちます。
たとえば職場や集団で「どちらが正しいか」でもめた時、個人の感情より決まりやルールに立ち返ることで冷静に話し合えます。共通の基準が争いを鎮めると気づかせてくれます。
トマス・ホッブズの名言『契約は、強制力を伴わなければ守られない。』


“契約は、強制力を伴わなければ守られない。“
出典:『リヴァイアサン』第17章
意味:この言葉は、人は約束だけでは必ずしも行動を守らない、という人間観を示しています。
ホッブズは、利益や恐れが関わる場面では、善意だけに頼るのは危ういと考えました。
そこで契約には、破れば不利益が生じる仕組みが必要になります。約束を現実の力に変えるのが強制力であるという、社会を安定させるための現実的な考え方です。

信じたいけど、それだけじゃ足りない時もあるんだね

守らせる力があってこそ、約束は生きる。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、約束が軽く扱われがちな場面で思い出したい言葉です。
たとえば仕事の期限や役割分担で曖昧さがあると、守られにくくなります。責任や決まりを明確にすることが信頼を支えると教えてくれます。
トマス・ホッブズの名言『人は未来の危険を恐れ、現在の自由を差し出す。』


“人は未来の危険を恐れ、現在の自由を差し出す。“
出典:『リヴァイアサン』第17章
意味:この言葉は、人が安心を得るために自由を制限する選択をすることを示しています。
ホッブズは、人は将来の不安や争いを避けたいがために、行動の自由を手放すと考えました。
安全を守る仕組みがあれば、人は多少の不自由を受け入れるのです。恐れは、自由と引き換えに秩序を選ばせる力を持つという、人間の現実的な姿を表しています。

安心できるなら、少し窮屈でもいいって思う時あるよね

自由は重い。不安の前では、人は秤にかける。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、安全や安定を優先する場面で役立ちます。
たとえば規則やルールに縛られて息苦しく感じる時、それは未来のトラブルを防ぐためでもあります。自由と安心は常に天秤にかけられていると気づかせてくれます。
トマス・ホッブズの名言『無知は不信を生み、不信は争いを招く。』


“無知は不信を生み、不信は争いを招く。“
出典:『リヴァイアサン』第13章
意味:この言葉は、争いの多くが悪意ではなく理解不足から始まることを示しています。
ホッブズは、人は相手の考えや事情を知らないと、不安から疑いを抱くと考えました。
その疑いが積み重なると、やがて警戒や敵意へと変わります。無知は心に壁を作り、争いの種を育ててしまうという、人間関係の根本を鋭く突いた言葉です。

知らないだけで、怖くなっちゃうことってあるよね

知ろうとしない沈黙が、火種になる。
「キルケゴールの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人との誤解や対立を感じたときに役立ちます。
たとえば相手の意図が分からず不信感が生まれた場面では、まず知ろうとする姿勢が大切です。理解は争いを防ぐ最初の一歩だと教えてくれます。
トマス・ホッブズの名言『平和は善だからではなく、安全だから選ばれる。』


“平和は善だからではなく、安全だから選ばれる。“
出典:『リヴァイアサン』第13章・第14章
意味:この言葉は、人が平和を求める理由が理想や道徳だけではないことを示しています。
ホッブズは、人間はまず生き延びることを最優先に考える存在だと見ました。
争いの中では命や生活が脅かされるため、人は善悪以前に安全を確保する選択として平和を選びます。平和とは高尚な理想ではなく、恐れから導かれる現実的な判断だという、人間観の核心が表れています。

きれいごとじゃなくても、平和を選ぶ理由はあるんだね

守りたいものがある限り、人は争いを手放す。
「トマス・ホッブズの名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、対立や衝突を前にした場面で思い出したい言葉です。
たとえば意地を張り続けそうなとき、一歩引く選択は負けではありません。安心して過ごせる状態を守ることが、最も賢い判断だと気づかせてくれます。
ホッブズのちょっとむずかしいクイズ
問題: ホッブズが考えた「自然状態」の人間社会は、どのような状態?
- 互いに助け合い平和に暮らす
- 法律がなく自由で幸福
- 万人の万人に対する戦い
▶ 前回の記事も合わせて読むと、より深く理解できます
「シンプルに役立つ「トマス・ホッブズ」の名言9選」では、
日常にすぐ使えるホッブズの言葉を、わかりやすくまとめた記事です。
まとめ
本記事では、
トマス・ホッブズの名言を通して、
人がなぜ争い、
なぜ平和を求めるのかを
やさしく読み解きました。
恐れや不安は争いを生む一方で、
安全を求める心が社会や
ルールを生み出します。

ホッブズの言葉は、現代の人間関係や社会の仕組みにも通じる気づきを与えてくれます。

自分や周囲を見つめ直すヒントとして、名言を日常に役立ててみてください。
※今回ご紹介する名言は、要約・再編集したもので、原著の直訳ではありません。
クイズの答え:3.万人の万人に対する戦い
※安全がなく、不信と恐れに満ちた状態と考えた。
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