石川啄木の心にしみる短歌で
そっと揺れる想いを見つめてみませんか?
日々のふとした気持ちや、誰にも話せない想いを、
やさしい言葉で詠んだ石川啄木。
彼の短歌には、静かな日常の中にある心の揺れや、
またさびしさがそっとにじんでいます。

本記事では、そんな啄木の短歌から、心にしみる5首を選び、わかりやすく紹介します。

短歌が初めての方も、きっとそっと寄り添ってくれる一首に出会えるはずです。
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故郷への想い、青春の記憶、そして言葉に託された哀愁。
続編では、「ふるさとの山」「春の雪」「別れの心」など、啄木の短歌の新たな魅力を厳選しました。
さらに深く、啄木の詩情あふれる世界を旅してみませんか?
▶ vol.2はこちら 🔗 イラストでシンプルに楽しむ!石川啄木の有名な短歌5選 vol.2
静かな想いを詠んだ石川啄木とは?
石川啄木 – Wikipedia(いしかわ たくぼく)は、
明治時代に活躍した歌人・詩人です。
また日常のなかにある小さな感情や、
ひとり心に浮かぶ想いを、
やさしい言葉で短歌に込めた作品が多くあります。

そしてさびしさや後悔、ぬくもりなど、誰もが感じたことのある気持ちをそっと詠んだ歌が、今も多くの人の心にしみ込んでいます。
石川啄木の心にしみる短歌5選


「意味」はわたぼうしの意訳なので、解釈の仕方は参考程度に読んでね!
『夢さめて ふっと悲しむ わが眠り 昔のごとく 安からぬかな』




夢さめて ふっと悲しむ わが眠り 昔のごとく 安からぬかな
読み方:ゆめさめて ふっとかなしむ わがねむり むかしのごとく やすからぬかな
歌集:一握の砂
句意:この短歌では、夢から覚めたあとふと悲しくなり、昔のように心安らかに眠れないことを詠んでいます。


この短歌は、夢から覚めた瞬間にふと湧き上がる悲しみが静かに詠まれています。


そして、「昔のごとく安からぬ」とあるように、過去から続く心の不安や落ち着かない思いが、今もなお眠りに影を落としていることがわかります。
何気ない日常の中にある心の痛みを淡々と描く啄木らしい一首で、ささやかな言葉に深い感情がにじむ作品です。
『さりげなく 言ひし言葉は さりげなく 君も聴きつらむ それだけのこと』




さりげなく 言ひし言葉は さりげなく 君も聴きつらむ それだけのこと
読み方:さりげなく いいしことばは さりげなく きみもききつらん それだけのこと
句意:この短歌では、自分が何気なく言った言葉を、君も何気なく聞いていたのだろうと淡く思っていることを詠んでいます。


この短歌は、ふと口にした言葉が、ふと君の耳にも届いたかもしれないという、ささやかなやりとりの余韻が詠まれています。


また「それだけのこと」と結ばれることで、大きな出来事ではないけれど心に残る感情の揺れが、静かに伝わってきます。
何気ない言葉に宿る思いや、通じたかもしれない心の距離感を描いた、啄木らしい繊細な一首です。
『わが恋を はじめて友に うち明けし 夜のことなど 思ひ出づる日』




わが恋を はじめて友に うち明けし 夜のことなど 思ひ出づる日
読み方:わがこいを はじめてともに うちあけし よるのことなど おもいいづるひ
句意:この短歌では、かつて自分の恋を友に打ち明けた夜のことを、ふと思い出す日の気持ちを詠んでいます。


この短歌は、かつて友に恋を打ち明けた夜の情景が、ふと思い出される日の心の動きが詠まれています。


また「など」と添えられることで、その夜だけでなく、当時の気持ちや空気までもがにじみ出てきます。
啄木は、恋そのものよりも、それを語った記憶に重ねる感情の揺らぎを大切にしており、過去の一瞬をそっと見つめ直すような繊細な一首です。
『わが庭の 白き躑躅を 薄月の 夜に折りゆきし ことな忘れそ』




わが庭の 白き躑躅を 薄月の 夜に折りゆきし ことな忘れそ
読み方:わがにわの しろきつつじを うすづきの よるにおりゆきし ことなわすれそ
句意:この短歌では、薄月の夜に庭の白いつつじを折った思い出を、決して忘れまいと心に刻んでいることを詠んでいます。


この短歌は、薄月の浮かぶ静かな夜に、庭の白いつつじを折った記憶が大切に詠まれています。


また「ことな忘れそ」という結びからは、その夜の空気・気持ち・情景が今も心に残っていることが伝わります。
花・夜・月という繊細なモチーフを通して、過去のささやかな一瞬を忘れたくないという切ない想いを丁寧に描いた、啄木らしい余韻の深い一首です。
『春の街 見よげに書ける 女名の 門札などを 読みありくかな』




春の街 見よげに書ける 女名の 門札などを 読みありくかな
読み方:はるのまち みよげにかける おんななの かどふだなどを よみありくかな
句意:この短歌では、遊里の街を歩き、美しく書かれた女性の名札をあれこれ読みながら歩いている様子を詠んでいます。


この短歌は、遊里を歩きながら、門に掲げられた女性の名前札を読み歩く作者のまなざしが詠まれています。


また「見よげに」とは、美しく堂々と書かれている様子を示し、そこには名前の奥にある人生や物語を想像する視線がにじんでいます。
明るさの裏にある現実と、また啄木の孤独な観察者としての感覚が、静かに描かれた一首です。
石川啄木の心にしみる短歌ちょっとむずかしいクイズ
クイズ:石川啄木の代表的な歌集の名前はどれでしょう?
- 『赤光』
- 『みだれ髪』
- 『一握の砂』


解答はまとめの最後にあります!
🌿 もっと啄木の短歌の世界を、イラストと一緒に味わってみませんか?
石川啄木の短歌には、家族への想い、故郷の記憶、そして恋の余韻などさまざまな感情が込められています。やさしいイラストとともに読むことで、心にすっと入ってくる啄木の言葉がさらに身近に感じられますよ。
🔗 イラストでシンプルに楽しむ石川啄木の有名な短歌5選 vol.1(家族・生活編)
🔗 イラストでシンプルに楽しむ石川啄木の有名な短歌5選 vol.2(故郷・恋編)
石川啄木の心にしみる短歌まとめ
石川啄木の短歌には、
何気ない日々の中でふとこぼれる感情や、
言葉にできない想いが静かに詠まれています。
難しい表現ではなく、
やさしい言葉で自分の気持ちを
そのまま映したような短歌ばかりなので、
短歌にふれるのが初めての方にもおすすめです。


「石川啄木の心にしみる短歌5選-静かな想いを詠んだ歌」では、初心者の方にも楽しんでいただける内容で、短歌の魅力や奥深さに触れることができます。


ぜひ、自分の心に重なる一首を見つけてみてくださいね。
🌾 石川啄木の短歌をもっと楽しみたい方へ
家族への想い、恋の余韻、ふるさとの風景まで──
石川啄木の短歌には、日々のささやかな感情が静かに息づいています。
そして気になる方は、啄木の短歌一覧ページから他の作品もぜひご覧ください♪
クイズの答え:3.『一握の砂』
※『一握の砂』は、石川啄木が発表した短歌集です。
日常の思いや悩みを、率直でやさしい言葉で詠んだ歌が多く、また今も多くの人に親しまれています。
ちなみに『赤光』は斎藤茂吉、『みだれ髪』は与謝野晶子の作品です♪