北原白秋の短歌まとめ ― 生涯・作風・名歌・短歌一覧 ―
北原白秋とは(プロフィール)
北原白秋(きたはら はくしゅう/1885–1942)は、明治・大正・昭和に活躍した詩人・歌人。
自然や都市の光景、恋や生活の手触りを、色彩豊かな言葉でうたい上げた抒情の名手です。
華やかな美しさの中に、ふと寂しさや余韻が残る――そんな“白秋らしさ”が短歌にも息づいています。
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サイト運営者が選ぶベスト3(わたぼうし選)
ここでは、「ことばあそびの詩唄」で紹介してきた白秋の短歌の中から、わたぼうし&末吉コンビが選んだお気に入りベスト3をご紹介します。
🥇 第1位
夜祭の 万燈の上に いよいよあがり
大きなるかも 今宵の月は
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夜祭の万燈が揺れるにぎやかな空の上に、月がいよいよ高く、大きく昇っていく。人の熱気と祝祭の光を見下ろすように、月だけが静かに、圧倒的な存在感を放っている。

にぎやかな夜なのに、月だけは不思議と静かだね。

うん。人の騒ぎを包み込むように、上から見ている感じがする。

白秋の“目の強さ”が、そのまま空に出てる一首だね。
🥈 第2位
さしむかひ 二人暮れゆく 夏の日の
かはたれの空に 桐の匂へる
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向かい合って歩く二人。夏の日が暮れていく黄昏の空に、ふと桐の花の香りが漂ってくる。視覚だけでなく、匂いまでが時間の移ろいを語っている。

この歌、景色というより“空気”を詠んでる感じがするね。

うん。夕方の一瞬を、匂いで思い出させるのが白秋っぽい。

二人の距離感も、説明しすぎないのがいいな。
🥉 第3位
書読みて 心安けき たまたまは
我やさしかり 餅など焼く
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本を読んで心が落ち着いている、そんなたまたま穏やかな時。ふと餅を焼いている自分に気づき、「今日は少しやさしい自分だな」と感じる冬の日常。

事件が起きない歌なのに、すごく好き。

わかる。何もない時間の尊さがあるよね。

白秋って、華やかさだけじゃなくて、こういう生活の温度も上手い。
季節から読む北原白秋の短歌
🌸 春の短歌へ
春の短歌一覧
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胸にやわらぐ光、
芽吹きの気配をたどる季節。

🌻 夏の短歌へ
夏の短歌一覧
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強い陽ざしと
生命の鼓動が響く、躍動の季節。

🍁 秋の短歌へ
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静まる風に色づく日々、
深まりゆく情緒の季節。

❄ 冬の短歌へ
冬の短歌一覧
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澄んだ空気と
静けさに包まれる、深い余白の季節。

北原白秋の短歌一覧(季節別・当サイト掲載分)
※当ページでは「ことばあそびの詩唄」で紹介した北原白秋の短歌を、春・夏・秋・冬の順にまとめています。
🌸 春の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 夕かけて 双子の山に ゐる雲の 白きを見れば 春たけにける | 春 | 解説ページへ |
| 湯にをりて 我と子と聴く 春雨は 孟宗と梅に ふれるなるらし | 春 | 解説ページへ |
| 菫咲く 春は夢殿 日おもてを 石段の目に 乾く埴土 | 春 | 解説ページへ |
| 花ひとつ 枝にとどめぬ 玉蘭の 夏むかふなり 我も移らむ | 春 | 解説ページへ |
| 春山は 杉も青みて いつしかと 鶯の声が 鶸に代りぬ | 春 | 解説ページへ |
| 春昼の 雨ふりこぼす 薄ら雲 ややありて明る 牡丹の花びら | 春 | 解説ページへ |
| 雨ふくむ 春の月夜の 薄雲は 薔薇いろなせど まだ寒く見ゆ | 春 | 解説ページへ |
🌻 夏の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 若葉して かかりみじかき 藤の房 清水ながるる 田のへりゆけば | 夏 | 解説ページへ |
| さしむかひ 二人暮れゆく 夏の日の かはたれの空に 桐の匂へる | 夏 | 解説ページへ |
| あまりりす 息もふかげに 燃ゆるとき ふと唇は さしあてしかな | 夏 | 解説ページへ |
| 夕されば 棕梠の花ぶさ 黄に光る 公園の外に 坐る琴弾者 | 夏 | 解説ページへ |
| 夏よ夏よ 鳳仙花ちらし 走りゆく 人力車夫に しばしかがやけ | 夏 | 解説ページへ |
| 折ふしの ものの流行の なつかしく かなしければぞ 夏もいぬめる | 夏 | 解説ページへ |
🍁 秋の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 雲深し 黙りゐたれば 紅の 月いで方と なりにけるかな | 秋 | 解説ページへ |
| 静かなる 秋のけはひの つかれより 桜の霜葉 ちりそめにけむ | 秋 | 解説ページへ |
| 朝顔を 紅く小さしと 見つるいのち 消えむとぞする 鳴け鳴け鈴虫 | 秋 | 解説ページへ |
| 秋の空 酒を顰めて 飲む人の 青き額に 顫ひそめぬる | 秋 | 解説ページへ |
| 秋の草 白き石鹸の 泡つぶの けはひ幽かに 花つけてけり | 秋 | 解説ページへ |
| ひいやりと 剃刀ひとつ 落ちてあり 鶏頭の花 黄なる庭さき | 秋 | 解説ページへ |
❄ 冬の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 夜祭の 万燈の上に いよいよあがり 大きなるかも 今宵の月は | 冬 | 解説ページへ |
| いちはやく 冬のマントを ひきまはし 銀座いそげば ふる霙かな | 冬 | 解説ページへ |
| 山川の み冬の瀞に 影ひたす 椿は厚し 花ごもりつつ | 冬 | 解説ページへ |
| 書読みて 心安けき たまたまは 我やさしかり 餅など焼く | 冬 | 解説ページへ |
| 花樫に 月の大きく かがやけば 眼ひらく木菟か ほうほうと啼けり | 冬 | 解説ページへ |
| しみしみと 夕冷えまさる しら雪に 岩うつり啼くは 河原鶸かも | 冬 | 解説ページへ |
