樋口一葉の短歌まとめ ― 生涯・作風・名歌・短歌一覧 ―
樋口一葉とは(プロフィール)
樋口一葉(ひぐち いちよう/1872–1896)は、明治時代を代表する女流作家・歌人。古典和歌の素養を基盤に、自然や季節の移ろいへ女性ならではの繊細な感情を重ねた短歌を多く残しました。
春の霞、夏の蛍、秋の月、冬の雪など、静かな景色の中に心の揺れを映す表現が特徴です。
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短歌の最新記事ベスト3
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サイト運営者が選ぶベスト3(わたぼうし選)
ここでは、「ことばあそびの詩唄」で紹介してきた一葉の短歌の中から、わたぼうし&末吉コンビが選んだお気に入りベスト3をご紹介します。
🥇 第1位
さざ波や しがの都の いにしへの
おもかげうすく 立つ霞かな
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琵琶湖のさざ波に、かつて都があった大津の面影が、春霞のなかに淡く立ちのぼってくる。過去と現在が、静かに重なり合う一首。

歴史を語ろうとしないのに、風景だけで“時間”を感じさせるのがすごいる

うん。思い出を呼び戻すというより、“遠くなった感じ”そのものを詠んでる気がする

霞って、記憶のフィルターみたいだね
🥈 第2位
暮れぬとて 帰りし友の をしきかな
梅の林は 月になりしを
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まだ明るいからと帰ってしまった友人。そのあと、梅林には月が昇っていた。一緒に見られなかった景色への、静かな惜別。

この“友のをしきかな”が、すごく控えめで切ないよね

後悔じゃなくて、“共有できなかった時間”へのやさしいまなざし

月は責めないけど、ちゃんとそこにあるんだよね
🥉 第3位
飛ぶ蛍 ひかりさびしく 見ゆるまで
なつはふかくも なりにけるかな
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蛍の光が、ただ美しいだけでなく、どこか寂しく感じられるほどに、夏が深まったことを知る。

“夏が深い”って、暑さじゃなく感情で測ってるのが一葉らしい

光がさびしく見える瞬間って、季節の折り返しだよね

盛りの中に、もう終わりの気配がある
季節から読む樋口一葉の短歌
🌸 春の短歌へ
春の短歌一覧
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胸にやわらぐ光、
芽吹きの気配をたどる季節。

🌻 夏の短歌へ
夏の短歌一覧
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強い陽ざしと
生命の鼓動が響く、躍動の季節。

🍁 秋の短歌へ
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静まる風に色づく日々、
深まりゆく情緒の季節。

❄ 冬の短歌へ
冬の短歌一覧
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澄んだ空気と
静けさに包まれる、深い余白の季節。

樋口一葉の短歌一覧(季節別・当サイト掲載分)
※当ページでは「ことばあそびの詩唄」で紹介した樋口一葉の短歌を、春・夏・秋・冬の順にまとめています。
🌸 春の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| さざ波や しがの都の いにしへの おもかげうすく 立つ霞かな | 春 | 解説ページへ |
| 鶯の けさおとづるゝ 声聞て はじめて春の 心地こそすれ | 春 | 解説ページへ |
| 行く船の 煙なびかし 吹く風に はるは沖より くるかとぞ思ふ | 春 | 解説ページへ |
| 暮れぬとて 帰りし友の をしきかな 梅の林は 月になりしを | 春 | 解説ページへ |
| 立ち渡る 霞をみれば 足引の 山にも野にも 春は来にけむ | 春 | 解説ページへ |
🌻 夏の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 飛ぶ蛍 ひかりさびしく 見ゆるまで なつはふかくも なりにけるかな | 夏 | 解説ページへ |
| ともに聞く 人の来よかし 時鳥 一こゑ鳴きて 今過ぎにけり | 夏 | 解説ページへ |
| いぶせしと 常はいひつる からたちも 花咲く夏は なつかしき哉 | 夏 | 解説ページへ |
| なすことも あらぬにはあらず ありながら 暮らしわづらふ 梅雨の窓 | 夏 | 解説ページへ |
| 夏河の あしかり小舟 すぎぬらし うかべる月の かげのうごける | 夏 | 解説ページへ |
🍁 秋の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 葉がくれに 一花咲きし 朝がほの 垣根よりこそ 秋は立ちけれ | 秋 | 解説ページへ |
| 秋もやや はだ寒くなる 夕風に あはれ初雁 なき渡るなり | 秋 | 解説ページへ |
| ねにかへる 鳥だにもなし まきの立つ あら山なかの 秋の夕暮 | 秋 | 解説ページへ |
| 秋しのや 外山のみねの 朝霧に うすれて残る 有明の月 | 秋 | 解説ページへ |
| もろともに 涙あらそふ 心地して 枕に絶えぬ むしのこゑかな | 秋 | 解説ページへ |
❄ 冬の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| かり衣 すそ野のはらの 冬がれに あそびし蝶の 行方をぞおもふ | 冬 | 解説ページへ |
| さゆる夜の 真砂の霜や いとふらむ 浦わの千鳥 月に鳴くなり | 冬 | 解説ページへ |
| 神無月 おく霜白き 朝庭に かぜも吹きあへず 散る紅葉かな | 冬 | 解説ページへ |
| 散たまる ふもとの落葉 わけて思ふ 埋もれぬべき 雪の山里 | 冬 | 解説ページへ |
| 雪をまつ わが岡のべの 一つ松 あはれ友なき 宿ぞ寂しき | 冬 | 解説ページへ |
