正岡子規の短歌まとめ ― 生涯・作風・名歌・短歌一覧 ―
正岡子規とは(プロフィール)
正岡子規(まさおか しき/1867–1902)は、近代短歌・俳句の革新者として知られ、写生を重んじる新しい表現を切り開いた歌人です。病と向き合いながらも、日常の景色や心の揺れをありのままに詠み、生き生きとしたことばで近代短歌の出発点をつくりました。
本ページでは、そんな子規の短歌を、代表作ベスト3と季節別の一覧でたどります。
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短歌の最新記事ベスト3
短歌の人気記事ベスト3
サイト運営者が選ぶベスト3(わたぼうし選)
ここでは、「ことばあそびの詩唄」で紹介してきた子規の短歌の中から、わたぼうし&末吉コンビが選んだお気に入りベスト3をご紹介します。
🥇 第1位
くれなゐの 二尺伸びたる 薔薇の芽の
針やはらかに 春雨のふる
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二尺ほどにすらりと伸びた紅いバラの芽に、やわらかな棘のような毛が生えている。その上に静かに春の雨がふりそそいでいる情景。

“針やはらかに”って、すごい言葉だよね。触れたときの感触まで伝わってくる。

うん。春雨の静けさと、芽の命の強さがいっしょに見える感じがするよね。やさしいのに、ちゃんと生きてる。

自然をそのまま写しただけなのに、心がふっとゆるむ。子規の春って、こういう“柔らかい写生”がいちばん好きかも。
🥈 第2位
瓶にさす 藤の花ぶさ みじかければ
たたみの上に とどかざりけり
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瓶に挿した藤の花の房が短くて、垂れ下がった先が畳には届かない。その様子を静かに眺めている。

何も起こっていないのに、なぜか心に残る歌だよね。“届かない藤”って、ちょっと切ない。

部屋の静けさが伝わってくるよね。たたみの上に、影だけが落ちている感じがして、すごく子規らしい日常の一コマ。

写生そのものなんだけど、そこに少しだけにじむ感情がいい。余白で語るタイプの歌だね。
🥉 第3位
いちはつの 花咲きいでて 我目には
今年ばかりの 春行かんとす
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いちはつの花が咲きはじめた。自分の目には、今年の春だけが特別な春として過ぎていくように感じられる。

“今年ばかりの春”ってところが、胸に刺さるんだよね。

病床の子規が、窓の外の春を見つめている姿が重なるからかな。いちはつの白さが、かえって儚さを強くしている気がする。

写生と心情がちょうど半分ずつ混ざり合っていて、静かだけど忘れられない一首。子規の晩年のまなざしがやさしく届くね。
季節から読む正岡子規の短歌
🌸 春の短歌へ
春の短歌一覧
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胸にやわらぐ光、
芽吹きの気配をたどる季節。

🌻 夏の短歌へ
夏の短歌一覧
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強い陽ざしと
生命の鼓動が響く、躍動の季節。

🍁 秋の短歌へ
秋の短歌一覧
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静まる風に色づく日々、
深まりゆく情緒の季節。

❄ 冬の短歌へ
冬の短歌一覧
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澄んだ空気と
静けさに包まれる、深い余白の季節。

🌙 無季・心象の短歌へ
無季・心象の短歌一覧
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季節を限定せず、心の動きを中心に
詠んだ歌をここにまとめます。

正岡子規の短歌一覧(季節別・当サイト掲載分)
※当ページでは「ことばあそびの詩唄」で紹介した正岡子規の短歌を、春・夏・秋・冬・無季の順にまとめています。
🌸 春の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| くれなゐの 二尺伸びたる 薔薇の芽の 針やはらかに 春雨のふる | 春 | 解説ページへ |
| 瓶にさす 藤の花ぶさ みじかければ たたみの上に とどかざりけり | 春 | 解説ページへ |
| いちはつの 花咲きいでて 我目には 今年ばかりの 春行かんとす | 春 | 解説ページへ |
| 朝日さす 寐ざめの窓に 影見えて 花ふみちらし 鶯のなく | 春 | 解説ページへ |
| 美しき 鳥飛び去つて 暮れぬ日の 春雨細し 青柳の門 | 春 | 解説ページへ |
| 梅残り 椿つぼめる 賤が家の 垣根にそひて 曲り曲り行く | 春 | 解説ページへ |
| 紅梅の 咲く門とこそ 聞きて来し 根岸の里に 人尋ねわびつ | 春 | 解説ページへ |
| 白きにはえ 赤きににほふ 遠里の 櫻の色に 絵かきは惑ふ | 春 | 解説ページへ |
🌻 夏の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 五月雨に 四方のながめも なかりけり 堤をゆする 隅田の川波 | 夏 | 解説ページへ |
| 夏の日の 旅行く人の 影たえて 那須野の原に 夕立のふる | 夏 | 解説ページへ |
| 浅からぬ 根さしも見する 深緑 思ましなの 池のあやめは | 夏 | 解説ページへ |
| こぎもせで 帆をふく風に 舟人の 水掬びつつ 夕涼かな | 夏 | 解説ページへ |
| 夕立の 雨にけぶりて 近江かた 瀬田の長橋 虹とこそ見れ | 夏 | 解説ページへ |
🍁 秋の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 松の葉の 葉毎に結ぶ 白露の 置きてはこぼれ こぼれては置く | 秋 | 解説ページへ |
| 秋の夜は 淋しさうたた まさりけり 水邊の荻の ともすりのこゑ | 秋 | 解説ページへ |
| もみじばの あやいをりなす 錦をば いつか我身の 上に見るらん | 秋 | 解説ページへ |
| ともし火に 玉章てらす 心地して 月のおもてを 渡るかりがね | 秋 | 解説ページへ |
| 秋のよの さやけきほどは 笹の葉の はかげにもるる 宿の月影 | 秋 | 解説ページへ |
| 秋風の ふくとも見しか むさしのの 尾花をわけて 人の行く也 | 秋 | 解説ページへ |
❄ 冬の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 時雨ふる 冬としなれば 木枯の ふくとも見えず 木の葉ちる也 | 冬 | 解説ページへ |
| 霜枯の 庭に残りし 竹の葉を ちからにさわぐ 玉霰かな | 冬 | 解説ページへ |
| あぢきなき 世をさけし身も 都鳥 都のたより きかまほしけれ | 冬 | 解説ページへ |
| 月影も やどさじとてや 袖の露 はらふはつせの 山颪かな | 冬 | 解説ページへ |
| 風をなみ 海つらひくく ゐる雲に こよひの空の 雪もよひ哉 | 冬 | 解説ページへ |
🌙 無季・心象の短歌
| 短歌 | 季節 | 解説 |
|---|---|---|
| 真砂なす 数なき星の 其の中に 吾に向ひて 光る星あり | 無季 | 解説ページへ |
