老子の名言で、
自然に生きてみませんか?
老子は中国の思想家で、
「道(タオ)」という自然に調和した
生き方を説きました。
彼の言葉は一見むずかしく思えますが、
水のようにしなやかに生きることや、
「足るを知る」心の大切さなど、
日常に役立つ知恵が詰まっています。

前回の記事に続く第2弾では、老子の名言9つをわかりやすく解説し、自然に寄り添う生き方や「足るを知る」心など、日常を軽やかにする知恵を紹介します。
▶老子の名言9選–無為に宿る力の第一弾もおすすめ!
「シンプルに役立つ「老子」の名言9選」では、
むずかしい言葉もやさしくひもとき、心を整えるヒントとしてお届けします。
あわせてぜひご覧ください。
※今回ご紹介する名言は、要約・再編集したもので、原著の直訳ではありません。
老子とは?
中国の古代の思想家で、
『老子(道徳経)』を著した人物と
伝えられています。
彼は「道(タオ)」という自然の流れに
従う生き方を大切にし、
水のように柔らかく謙虚に生きることを
理想としました。

欲を抑え、心を静かに保つ考えは、現代にも通じる知恵として広く親しまれています。
老子の無為に宿る力9選

「意味」はわたぼうしの意訳なので、解釈の仕方は参考程度に読んでね!
老子の名言『上善は水の如し。』


“上善は水の如し。“
読み:じょうぜんはみずのごとし
意味:この言葉は、最もすぐれた生き方は水のようである、という意味です。水はやわらかく争わず、低い場所にとどまって自然に流れます。
またそこには謙虚さと柔軟さがあり、強引さや傲慢さとは無縁です。そして老子は、水のように控えめでありながらも、確かな力を持つ生き方を理想としました。

水っていちばん弱そうなのに、いつのまにか石も削っちゃうんだね

老子は、水の謙虚さと柔軟さに真の力を見ました。“争わずにして勝つ”の智慧を示したのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、対立や競争に疲れたときに使えます。
たとえば、意見がぶつかりそうな場面で、「水のように柔らかく対応しよう」と考えることで心が軽くなります。
老子の名言『足るを知る者は富む。』


“足るを知る者は富む。“
読み:たるをしるものはとむ
意味:この言葉は、本当の豊かさとは多くを持つことではなく、いまあるものに満足し感謝できる心にある、という意味です。
また欲望に追われると際限なく不満が生まれますが、足るを知る人は心の平和を得られます。そして老子は、外の豊かさより内なる満足が幸福の源だと説きました。

“もうちょっと欲しいな”って思うより、“これで十分”って思えたらすごく安心できるよね

老子は欲望の果てなさを見抜きました。満足を知ることこそが、真の豊かさと幸福への道なのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、欲張りすぎて疲れたときに使えます。
たとえば、周囲と比べて落ち込むときに、「足るを知れば心が満ちる」と思い出すことで安心できます。
老子の名言『千里の行も足下より始まる。』


“千里の行も足下より始まる。“
読み:せんりのこうもそっかよりはじまる
意味:この言葉は、どんなに大きな旅も最初の一歩から始まるように、どんな大きな目標も日々の小さな努力の積み重ねによって達成できる、という意味です。
またすぐに結果を求めず、一歩ずつ進む姿勢が未来を形づくる。そして老子は、行動の第一歩を大切にする智慧を伝えました。

“こんなに大きな夢ムリかも”って思っても、一歩なら踏み出せるんだよね

老子は大きな成果の根源を“最初の一歩”に見ました。積み重ねがあってこそ、千里もの道を進めるのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、大きな夢に気おくれしたときに使えます。
たとえば、新しい挑戦を前に迷うとき、「まず一歩から」と思えば行動に移せます。
老子の名言『知る者は言わず、言う者は知らず。』


“知る者は言わず、言う者は知らず。“
読み:しるものはいわず、いうものはしらず
意味:この言葉は、本当に理解している人は軽々しく語らず、深い知恵を持たない人ほど多くを語る、という意味です。
また真の知識は静かで謙虚なもの。そして老子は、言葉よりも行動や態度に知恵は表れると説きました。沈黙や控えめな姿勢こそが、真の理解を物語るのです。

たくさんしゃべるより、静かにしてる人の方が“なんか深いな”って感じることあるよね

老子は、知恵の本質を“多言ではなく静けさ”に見ました。言葉少なくとも、その態度が知を語るのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人に知識をひけらかしたくなったときに使えます。
たとえば、議論で勝とうとするときに、「本当に知る者は多くを語らない」と心を落ち着けるきっかけになります。
老子の名言『信言は美ならず、美言は信ならず。』


“信言は美ならず、美言は信ならず。“
読み:しんげんはびならず、びげんはしんならず
意味:この言葉は、誠実な言葉は飾り気がなく素朴であり、逆に耳ざわりのよい美しい言葉には真実が欠けていることが多い、という意味です。
また相手に媚びず、率直で誠実な言葉こそが信頼を生む。そして老子は、言葉の美しさより誠実さを大切にせよと教えました。

キレイな言葉より、ちょっとぶっきらぼうでも“ほんとの気持ち”が伝わる方がうれしいよね

老子は、美しい言葉の裏にある空虚さを見抜きました。信頼は飾りではなく、誠実さから生まれるのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人にどう伝えるか迷うときに使えます。
たとえば、相手に好かれたい一心で飾った言葉を使いそうなとき、「正直に誠実に話そう」と思い直せます。
老子の名言『大器晩成。』


“大器晩成。“
読み:たいきばんせい
意味:この言葉は、大きな器をつくるには時間がかかるように、本当に大成する人は時間をかけて力を蓄えるものだ、という意味です。
また早く結果を出すことよりも、じっくり成長を重ねることが大切。そして老子は、焦らず歩むことで本当の力が育つと教えました。

ゆっくりでもいいんだよね。時間がかかるからこそ、大きく育つんだ

老子は“成熟には時間が必要”と説きました。早熟ではなく、長い時間をかけて力を養うことが大器への道なのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、成長が遅いと感じるときに使えます。
たとえば、努力が報われないと悩むときに、「焦らず積み重ねよう」と自分を励ますきっかけになります。
老子の名言『禍いは福の倚る所、福は禍いの伏す所。』


“禍いは福の倚る所、福は禍いの伏す所。“
読み:わざわいはふくのよるところ、ふくはわざわいのふすところ
意味:この言葉は、不幸の中には幸福につながる芽があり、幸福の中には不幸の種が潜んでいる、という意味です。
また物事は常に変化し続けるため、順境にあっても油断せず、逆境にあっても希望を捨てないことが大切。そして老子は、人生を相対的に見る知恵を説きました。

“悪いことばっかり”って思っても、その先にいいことが隠れてるかもしれないんだね

老子は、幸福と不幸を表裏一体と見ました。だからこそ両方を受け入れ、変化に備える姿勢が必要なのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、順調さに安心したり、不運に落ち込んだときに使えます。
たとえば、失敗して悩むときに、「ここにも次につながる芽がある」と思えば前を向けます。
老子の名言『天網恢恢、疏にして漏らさず。』


“天網恢恢、疏にして漏らさず。“
読み:てんもうかいかい、そにしてもらさず
意味:この言葉は、天の網は一見目が粗くゆるやかに見えても、決して悪事を見逃さない、という意味です。
また因果応報の理は必ず働き、正直に生きることが最も大切であると老子は戒めました。そして見えない大きな力が、人の行いをしっかりと映し出すのです。

ズルしたらバレないかなって思っても、ちゃんと見えないところでつながってるんだね

老子は“天の理”を網にたとえました。正直さは必ず報われ、不正は必ず露見するという教えです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、ズルやごまかしに流されそうなときに使えます。
たとえば、小さな不正に心が揺らいだとき、「天の網は逃さない」と思い直すことで誠実に行動できます。
老子の名言『慈あれば勇あり。』


“慈あれば勇あり。“
読み:じあればゆうあり
意味:この言葉は、他者を思いやる「慈しみの心」を持つ人こそ、真の勇気を発揮できる、という意味です。
また優しさは弱さではなく、むしろ人を支え、困難に立ち向かう強さを生み出します。そして老子は、愛と優しさが勇気の根源であると教えました。

ほんとうの勇気って、“強さ”よりも“やさしさ”から生まれるんだね

老子は、勇気を慈しみと結びつけました。やさしさがあるからこそ、困難に挑む強さが湧くのです。
「老子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人を助ける勇気が欲しいときに使えます。
たとえば、誰かを守るために一歩踏み出すとき、「やさしさが自分を強くする」と思えば行動できます。
老子のちょっとむずかしいクイズ
問題: 老子が書いたと伝えられる書物はどれでしょう?
- 孫子
- 論語
- 道徳経
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まとめ
老子の名言は、
水のように柔らかく生きる知恵や、
「足るを知る」ことで心を豊かにする
視点を与えてくれます。
むずかしく見える古代の思想も、
日常に置きかえると身近で役立つものばかりです。

静かに、自然に生きることの大切さを教えてくれる老子の言葉は、現代にも力を届けてくれます。
※今回ご紹介する名言は、要約・再編集したもので、原著の直訳ではありません。
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