孟子の名言で、
心を整えてみませんか?
孟子は、中国の思想家で
「人の心のあり方」を深く説いた人物です。

前回の記事に続く第2弾では、思いやりや誠実さ、努力や信頼といった普遍的な価値をわかりやすく解説し、日常の中で“心を磨く生き方”を見つけるヒントとして紹介します。
▶孟子の名言9選–心を磨く生き方の第一弾もおすすめ!
「シンプルに役立つ「孟子」の名言9選」では、
むずかしい言葉もやさしくひもとき、心を整えるヒントとしてお届けします。
あわせてぜひご覧ください。
※今回ご紹介する名言は、要約・再編集したもので、原著の直訳ではありません。
孟子とは?
中国の戦国時代に活躍した思想家で、
孔子の教えを受け継ぎ発展させた人物です。
彼の思想は
「人は本来、善い心を持って生まれる」という
「性善説」で知られています。

また、思いやり・正義・誠実さを重んじ、人としてどう生きるべきかを説きました。

その教えは『孟子』という書物にまとめられ、今でも多くの人に“心を磨く生き方”の手本として読み継がれています。
孟子の心を磨く生き方9選

「意味」はわたぼうしの意訳なので、解釈の仕方は参考程度に読んでね!
孟子の名言『天時は地利に如かず、地利は人和に如かず。』


“天時は地利に如かず、地利は人和に如かず。“
読み:てんじはちりにしかず、ちりはじんわにしかず。
意味:この言葉は、成功をつかむためには「人との信頼と協力」が何よりも大切だという教えです。
時の運や有利な環境があっても、人の心がバラバラでは物事はうまくいきません。反対に、人が心をひとつにすれば、不利な状況でも力を発揮し、困難を乗り越えることができるのです。

人と心を合わせるだけで、すごい力が生まれるんだね

孟子は“和の力”こそ最強の武器だと説きました。そして環境よりも、人の心のつながりがすべてを動かすのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、チームや人間関係に迷ったときに使えます。
たとえば、意見が分かれたときに、「勝つより、まず心を合わせよう」と意識することで、より良い成果を生むきっかけになります。
孟子の名言『人を愛すれば人にも愛される。』


“人を愛すれば人にも愛される。“
読み:ひとをあいすれば、ひとにもあいされる。
意味:この言葉は、人に思いやりをもって接すれば、その優しさはやがて自分にも返ってくるという教えです。
孟子は、人の心は鏡のように相手を映すと説きました。自分の行いが周囲の心を動かし、やがて信頼や友情として返ってくる。つまり「愛すること」こそ、人間関係の原点なのです。

やさしくすると、やさしさが返ってくる…まるで心のキャッチボールだね

孟子は“徳は循環する”と語りました。また愛や思いやりは消えずに巡り、最終的に自分を温める力になるのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人間関係に疲れたときに使えます。
たとえば、相手の反応が冷たく感じるとき、「まず自分から愛を届けよう」と思えば、少しずつ関係をあたため直すきっかけになります。
孟子の名言『人は義をもって親しみ、利をもって交わらず。』


“人は義をもって親しみ、利をもって交わらず。“
読み:ひとはぎをもってしたしみ、りをもってまじわらず。
意味:この言葉は、人との関わりは損得よりも「誠実さと信頼」を大切にすべきだという教えです。
孟子は、人のつながりはお金や地位ではなく、互いを思う心によって成り立つと説きました。また利害関係の上に築かれた関係は一時的ですが、真心からの信頼は一生の絆になります。

“得するかどうか”じゃなくて、“大切にしたい人”でつながりたいね

孟子は、“義”つまり正しい心を基準に人と接することを説きました。そして損得を越えた誠意こそ、真の信頼を生むのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人間関係に迷ったときに使えます。
たとえば、誰かに合わせて無理をするとき、「損得より誠意を選ぼう」と意識することで、信頼に基づく関係を築けます。
孟子の名言『人事を尽くして天命を待つ。』


“人事を尽くして天命を待つ。“
読み:じんじをつくして てんめいをまつ。
意味:この言葉は、できる限りの努力をしたあとは、結果を天に委ねて受け入れるべきだという教えです。
孟子は、努力と結果を分けて考える大切さを説きました。また全力を尽くすことで悔いがなくなり、結果がどうであれ心に平穏が生まれます。そして努力を恐れず、執着を手放すことが成熟した生き方なのです。

がんばった後は、結果を信じてゆだねるのも大事だね

孟子は、“努力は自分の責任、結果は天の領分”と説きました。そして執着を捨てると、心はもっと自由になれるのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、結果に不安を感じるときに使えます。
たとえば、試験や仕事の成果を待つときに、「やることはやった」と思えば、焦りを手放し、落ち着いて次の一歩に進めるでしょう。
孟子の名言『天に順ずれば昌し、逆らえば亡ぶ。』


“天に順ずれば昌し、逆らえば亡ぶ。“
読み:てんにじゅんずれば さかえし、さからえば ほろぶ。
意味:この言葉は、自然の理(ことわり)や正しい道に従って生きる者は栄え、道理に背く者はやがて滅びるという教えです。
孟子は、人が正しい心を失うと自らを崩すと説きました。誠実に生きることは地味でも、最終的に信頼と幸運を呼び、不正や欲に流されることは破滅への第一歩なのです。

心が正しいほうを向いていれば、きっと道はひらけるんだね

孟子は“天”を自然の法則や良心の象徴と考えました。そして正しさに従うことが、最も確かな繁栄への道なのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、迷いや誘惑に揺れるときに使えます。
たとえば、楽な道を選びそうなとき、「正しい選択こそが未来をつくる」と自分に言い聞かせることで、誠実に行動する力を取り戻せます。
孟子の名言『仁者は人を愛し、義者は人を利す。』


“仁者は人を愛し、義者は人を利す。“
読み:じんしゃは ひとをあいし、ぎしゃは ひとをりす。
意味:この言葉は、人としての徳は「愛」と「助け合い」にあるという教えです。また仁を持つ人は相手を思いやり、義を重んじる人は正しい行動で人を支えます。
孟子は、言葉よりも行いを重視し、他者のために動く心が社会を温かくすると説きました。そして愛と正義の両輪こそ、人間関係を豊かにする原点です。

“やさしい気持ち”と“正しい行動”、その両方を大切にしたいね

孟子は、“徳は心と行動の調和”だと考えました。思いやりだけでなく、それを形にすることで真の義が生まれるのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人との関わり方に迷うときに使えます。
たとえば、困っている人を見かけたときに、「思うだけでなく、行動して助けよう」と気づかせてくれる言葉です。
孟子の名言『富はその心を変ぜず、貧はその志を移さず。』


“富はその心を変ぜず、貧はその志を移さず。“
読み:とみは そのこころをかえぜず、ひんは そのこころざしをうつさず。
意味:この言葉は、どんな環境にあっても自分の信念を失わないことの大切さを説いています。お金や地位を得ても心を傲らせず、貧しくても志を曲げない姿こそ本当の強さです。
孟子は、外の状況よりも心の在り方が人の価値を決めると考えました。そして誠実に生きる人は、どんな境遇でも輝けるのです。

お金や立場より、“変わらない心”のほうがずっと大事なんだね

孟子は、環境に左右されない精神の強さを重んじました。そして状況が変わっても、志を貫く人こそ本当の賢者なのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、環境の変化やプレッシャーに揺れるときに使えます。
たとえば、成功した後も謙虚さを忘れず、「志を持ち続けよう」と心を整えることで、安定した自分を保てます。
孟子の名言『君子は人を怨まず、怨むことを恥とする。』


“君子は人を怨まず、怨むことを恥とする。“
読み:くんしは ひとをうらまず、うらむことを はじとする。
意味:この言葉は、心の成熟とは他人を責めることではなく、自分を見つめ直すことだという教えです。
孟子は、怒りや嫉妬の感情にとらわれることを“恥”としました。また恨みを抱くより、自分の成長に力を注ぐことが、真の君子(立派な人)の生き方だと伝えています。そして許す心が、心の強さを育てるのです。

誰かを責めるより、自分を見つめ直すほうが前に進めるね

孟子は、“恨みは心を曇らせる”と説きました。そして感情に流されず、内に静けさを保つことが君子の品格なのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、人間関係でイライラしたときに使えます。
たとえば、理不尽な出来事があったときに、「怒るより、自分を磨こう」と考えることで、心の余裕と成長につながります。
孟子の名言『知をもって善を失わず、仁をもって友を失わず。』


“知をもって善を失わず、仁をもって友を失わず。“
読み:ちをもって ぜんをうしなわず、じんをもって ともをうしなわず。
意味:この言葉は、知恵のある人は正しい道を見失わず、思いやりのある人は真の友を失わないという教えです。
孟子は、知(知性)と仁(思いやり)は人間の両輪だと説きました。そして頭の良さだけでなく、心の温かさを持つことが、信頼や友情を長く保つための鍵になるのです。

かしこさだけじゃなく、やさしさがある人が“ほんとの賢さ”なんだね

孟子は、“知”と“仁”の調和を人間の理想としました。そして正しさに心を添えることで、信頼は永く続くのです。
「孟子の名言」を日常で取り入れるコツ
この名言は、友情や信頼関係に悩むときに使えます。
たとえば、意見が合わないときに、「正しさとやさしさ、どちらも大切にしよう」と思えば、人との関係をより深めることができます。
孟子のちょっとむずかしいクイズ
問題: 孟子が説いた“人の本性はもともと善である”という考えを何というでしょう?
- 性善説(せいぜんせつ)
- 性悪説(せいあくせつ)
- 宿命説(しゅくめいせつ)
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まとめ
孟子の名言には、人を思いやり、
自分を見つめ直しながら生きる大切さが
込められています。
時代が変わっても、
人の心の本質は変わりません。

優しさや正しさを忘れずに行動することで、日々の中に小さな幸福と成長を見いだすことができるでしょう。
※今回ご紹介する名言は、要約・再編集したもので、原著の直訳ではありません。
クイズの答え:1.性善説(せいぜんせつ)