イラストでシンプルに楽しむ中村汀女の秋の俳句5選

中村汀女

中村汀女の俳句は、

日常の中にある自然の美しさや

家族への愛情が繊細に描かれ、

誰にでも親しみやすいものばかりです。

末吉
末吉

今回は、初心者でも楽しめる汀女の秋の俳句をイラストと共に5つ厳選して紹介します。

わたぼうし
わたぼうし

初心者でも楽しめるよう、難しい言葉は使わず、また秋の風景や情感を分かりやすく解説しています。汀女の俳句を通じて、秋の自然や心の移ろいを感じてみましょう。

俳句の基本を学びたい方は、俳句を始めるならこれ!松尾芭蕉と俳句の世界俳句を趣味に!シニアが楽しむポイント10選の記事を参考にしてみてください。また中村汀女の冬の俳句についても、こちらの記事でご紹介しています。冬の情景もぜひお楽しみください。

中村汀女とは?

中村汀女 – Wikipedia(なかむらていじょ)は、

昭和を代表する俳人で、

女性ならではの繊細な感性と

日常の中の小さな美しさを

詠むことで知られています。

末吉
末吉

彼女の俳句は、家族や自然、四季の移ろいに対する深い愛情を感じさせるものが多く、特に女性俳人として注目を集めました。

わたぼうし
わたぼうし

また、汀女は、家庭的な情景を詠むことにより、多くの読者に親しまれています。初心者にも親しみやすい俳句を数多く残しています。

イラストでシンプルに楽しむ中村汀女の秋の俳句5選

末吉
末吉

「意味」はわたぼうしの意訳なので、解釈の仕方は参考程度に読んでね!

『稲妻の ゆたかなる夜も 寝べきころ』

中村汀女作「稲妻の ゆたかなる夜も 寝べきころ」この俳句のイメージイラスト
中村汀女作「稲妻の ゆたかなる夜も 寝べきころ」この俳句のイラスト

稲妻の ゆたかなる夜も 寝べきころ

読み方:いなずまの ゆたかなるよも ねべきころ

季語:稲妻(いなずま)

句意:豊かに稲妻が走る夜を描きつつ、夜が更けて寝るべき時が来たことを示しています。

末吉
末吉

つまり「稲妻のゆたかなる夜」という表現から、稲妻が激しく光る豊かな夜空がイメージされますが、その中でも自然の営みとしての夜の静けさや、日常のリズムが強調されています。

わたぼうし
わたぼうし

また稲妻が光る一方で、日常的な生活に戻り、寝る時を迎えるという対比が、自然の力強さと人間の日常の穏やかさを巧みに表現しています。

この句では、夜の静寂の中に潜む自然の動きを感じ取りつつ、人々の生活のリズムを重ね合わせています。

『銀杏が 落ちたる後の 風の音』

中村汀女作「銀杏が 落ちたる後の 風の音」この俳句のイメージイラスト
中村汀女作「銀杏が 落ちたる後の 風の音」この俳句のイラスト

銀杏が 落ちたる後の 風の音

読み方:ぎんなんが おちたるあとの かぜのおと

季語:銀杏(ぎんなん)

句意:銀杏の実が落ちた後に、風が通り抜ける音を感じる静かな秋の情景を描いています。

末吉
末吉

つまり「銀杏が落ちたる後」という表現から、銀杏の実が地面に落ち、季節が移り変わる瞬間が描かれています。

わたぼうし
わたぼうし

またその後に訪れる「風の音」は、静けさの中に響き、秋の深まりを感じさせます。

この句では、落ちた銀杏と風という対照的な要素を使い、自然の移ろいと、そこにある静寂な時間の流れを見事に表現しています。

この句の秋の静けさと対照的に、冬の句ではより厳しい寒さと人々の暮らしが詠まれています。

『とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉かな』

中村汀女作「とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉かな」この俳句のイメージイラスト
中村汀女作「とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉かな」この俳句のイラスト

とどまれば あたりにふゆる 蜻蛉かな

読み方:とどまれば あたりにふゆる とんぼかな

季語:蜻蛉(とんぼ)

句意:蜻蛉(とんぼ)が一箇所にとどまる様子を描きながら、その静けさの中に広がる季節の移り変わりを表現しています。

末吉
末吉

つまり「とどまれば」という言葉から、動きを止めて一瞬の間を感じる情景が浮かびます。そして「あたりにふゆる」という表現で、周囲がひんやりと冷たくなり、秋が深まり冬へ向かう気配が感じられます。

わたぼうし
わたぼうし

また蜻蛉が止まることで、自然全体の静寂と季節の移ろいが強調され、秋から冬への微妙な変化が描かれています。

この句では、静かでありながらも時間が流れている自然の一瞬を巧みに捉えています。

『あはれ子の 夜寒の床の 引けば寄る』

中村汀女作「あはれ子の 夜寒の床の 引けば寄る」この俳句のイメージイラスト
中村汀女作「あはれ子の 夜寒の床の 引けば寄る」この俳句のイラスト

あはれ子の 夜寒の床の 引けば寄る

読み方:あはれこの よさむのゆかの ひけばよる

季語:夜寒(よさむ)

句意:夜の寒さの中で、子どもの寝床を親が引き寄せる情景を描いています。

末吉
末吉

つまり「あはれ子の」という表現に、子どもへの愛情と優しさが込められており、寒い夜に寄り添う温かさが感じられます。

わたぼうし
わたぼうし

また「夜寒の床の引けば寄る」という動作は、親が子どもの布団を引き寄せると、無意識に子どもが寄り添ってくる様子を表現しており、家族の温もりが描かれています。

この句では、寒さの中にある親子の愛情と、静かで温かい家庭の風景を、シンプルな言葉で見事に表現しています。

『夜霧とも 木犀の香の 行方とも』

中村汀女作「夜霧とも 木犀の香の 行方とも」この俳句のイメージイラスト
中村汀女作「夜霧とも 木犀の香の 行方とも」この俳句のイラスト

夜霧とも 木犀の香の 行方とも

読み方:よぎりとも もくせいのかの ゆくえとも

季語:木犀(もくせい)

句意:夜の霧と木犀(モクセイ)の香りがどこへ向かうのか、その行方を追う情景を描いています。

末吉
末吉

つまり「夜霧とも」という表現は、霧が静かに漂う夜の雰囲気を強調し、その霧の先が見えない神秘的な世界を想像させます。

わたぼうし
わたぼうし

また「木犀の香の行方とも」と続くことで、甘い木犀の香りが霧の中に漂い、どこへ流れていくのか分からない感覚が表現されています。

この句では、霧と香りという目に見えない要素を巧みに組み合わせ、秋の静寂で幻想的な夜の情景と、儚い自然の美しさを描写しています。

中村汀女のちょっとむずかしいクイズ

クイズ:中村汀女はどの時代に活躍した俳人ですか?

  1. 江戸時代
  2. 明治時代
  3. 昭和時代

秋だけでなく、中村汀女が詠んだ冬の俳句もお楽しみください。また季節ごとの俳句の移り変わりを感じることで、より一層俳句の世界が広がります。イラストでシンプルに楽しむ中村汀女の冬の俳句5選の記事もぜひご覧ください。

まとめ

中村汀女の秋の俳句は、

日常の中で感じる季節の移ろいや

家族との温かな瞬間を美しく描いています。

末吉
末吉

今回紹介した5つの俳句は、初心者にもわかりやすく、秋の風景や情緒をシンプルに楽しめる内容です。イラストを添えて、視覚的にも楽しめるようにしています。

わたぼうし
わたぼうし

中村汀女の繊細な感性が感じられる秋の俳句を通じて、自然と心のつながりを感じる時間をぜひ楽しんでみてください。

中村汀女の俳句をもっと楽しみたい方は、こちらの記事一覧をご覧ください。四季折々の情景を詠んだ俳句をまとめています。中村汀女の世界観に触れ、俳句の魅力をさらに味わってみてください。こちらから

クイズの答え:3. 昭和時代

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