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百人一首 第1番 天智天皇(てんじてんのう)
作者名:天智天皇
歌:
(上の句)秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ
(下の句)わが衣手は 露にぬれつつ
読み:
(上の句)あきのたの かりほいほの とまあらみ
(下の句)わがころもでは つゆにぬれつつ
要約:秋の田の刈り穂の庵に住む農夫が、さらに露に濡れつつ働く姿が詠まれています。そして、自然と人の営みが見事に調和する情景が描かれた和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、自然と人の営みが調和する情景が描かれているため。
百人一首 第2番 持統天皇(じとうてんのう)
作者名:持統天皇
歌:
(上の句)春過ぎて 夏来にけらし 白妙の
(下の句)衣干すてふ 天の香具山
読み:
(上の句)はるすぎて なつきにけらし しろたえの
(下の句)ころもほすちょう あまのかぐやま
要約:春が過ぎ去り、夏が訪れる季節の移ろいを、また白い衣が天の香具山に干されている光景から感じ取る和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、季節の移り変わりを白妙の衣を通じて表現しているため。
百人一首 第3番 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
作者名:柿本人麻呂
歌:
(上の句)あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
(下の句)ながながし夜を ひとりかも寝む
読み:
(上の句)あしびきの やまどりのおの しだりおの
(下の句)ながながしよを ひとりかもねむ
要約:山鳥の長い尾の姿に重ね、さらに長い夜を一人で過ごす孤独感を詠み込んだ和歌です。
情景分類:孤独の歌
情景分類の理由:この和歌では、長い夜を一人で過ごす孤独を象徴的に表現しているため。
百人一首 第4番 山部赤人(やまべのあかひと)
作者名:山部赤人
歌:
(上の句)田子の浦に うち出でて見れば 白妙の
(下の句)富士の高嶺に 雪は降りつつ
読み:
(上の句)たごのうらに うちいでてみれば しろたえの
(下の句)ふじのたかねに ゆきはふりつつ
要約:田子の浦から望む富士山の美しい雪景色を詠み、さらに自然の壮大さとその神秘的な美しさを描き出した和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、富士山の美しい雪景色を描いた自然の情景が特徴的であるため。
百人一首 第5番 猿丸大夫(さるまるだゆう)
作者名:猿丸大夫
歌:
(上の句)奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の
(下の句)声聞く時ぞ 秋は悲しき
読み:
(上の句)おくやまに もみじふみわけ なくしかの
(下の句)こえきくときぞ あきはかなしき
要約:奥山の紅葉を踏み分けて鳴く鹿の声を耳にすると、さらに秋の物悲しさが一層深まる情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、紅葉と鹿の声を通じて秋の情景を詠んでいるため。
百人一首 第6番 大伴家持(おおとものやかもち)
作者名:大伴家持
歌:
(上の句)鵲の 渡せる橋に 置く霜の
(下の句)白きを見れば 夜ぞ更けにける
読み:
(上の句)かささぎの わたせるはしに おくしもの
(下の句)しろきをみれば よぞふけにける
要約:鵲が架けた橋に霜が降り、その白さを見てさらに夜が更けたことを感じ取る静寂な情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、霜と夜の静寂を描いた自然の情景が表現されているため。
百人一首 第7番 阿倍仲麻呂(あべのなかまろ)
作者名:阿倍仲麻呂
歌:
(上の句)天の原 ふりさけ見れば 春日なる
(下の句)三笠の山に 出でし月かも
読み:
(上の句)あまのはら ふりさけみれば かすがなる
(下の句)みかさのやまに いでしつきかも
要約:故郷を懐かしむ心情を、さらに天の広がりと三笠山に浮かぶ月に重ね合わせて詠み込んだ和歌です。
情景分類:故郷を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、天の広がりと月を通じて故郷への郷愁を表現しているため。
百人一首 第8番 喜撰法師(きせんほうし)
作者名:喜撰法師
歌:
(上の句)わが庵は 都の辰巳 しかぞ住む
(下の句)世をうぢ山と 人はいふなり
読み:
(上の句)わがいおは みやこのたつみ しかぞすむ
(下の句)よをうじやまと ひとはいうなり
要約:都の辰巳の地に住む自身の庵を、さらに世を避けるための隠れ家として詠み込んだ和歌です。
情景分類:隠遁の歌
情景分類の理由:この和歌では、庵を世を避ける隠れ家として表現しているため。
百人一首 第9番 小野小町(おののこまち)
作者名:小野小町
歌:
(上の句)花の色は 移りにけりな いたづらに
(下の句)わが身世にふる ながめせしまに
読み:
(上の句)はなのいろは うつりにけりな いたずらに
(下の句)わがみよにふる ながめせしまに
要約:花の色が移り変わるように、また私の姿も過ぎた時間の中で衰えていったという、無常の哀感を詠み込んだ和歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、花の色の移り変わりと自身の変化を重ねて無常を表現しているため。
百人一首 第10番 蝉丸(せみまる)
作者名:蝉丸
歌:
(上の句)これやこの 行くも帰るも 別れては
(下の句)知るも知らぬも 逢坂の関
読み:
(上の句)これやこの ゆくもかえるも わかれては
(下の句)しるもしらぬも おうさかのせき
要約:逢坂の関を行き交う人々の縁や別れ、さらに知り合いと知らない人々が交錯する様子を詠み込んだ和歌です。
情景分類:人の縁を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、逢坂の関を通じて人の縁の不思議さを表現しているため。
百人一首 第11番 小野篁(おののたかむら)
作者名:小野篁
歌:
(上の句)わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと
(下の句)人には告げよ 海人の釣船
読み:
(上の句)わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと
(下の句)ひとにはつげよ あまのつりぶね
要約:海原を航海する勇壮な姿を、さらに釣り船に例えつつ、旅立ちへの強い決意を詠み込んだ和歌です。
情景分類:旅の歌
情景分類の理由:この和歌では、広がる海原と船を通じて旅立ちの情景を描いているため。
百人一首 第12番 遍昭(へんじょう)
作者名:遍昭
歌:
(上の句)天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ
(下の句)乙女の姿 しばしとどめむ
読み:
(上の句)あまつかぜ くものかよいじ ふきとじよ
(下の句)おとめのすがた しばしとどめむ
要約:乙女の美しい姿を、さらに風が吹き消さないようにと願いを込めたロマンチックな和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、乙女の美しさを詠い、恋の情景を表現しているため。
百人一首 第13番 陽成院(ようぜいいん)
作者名:陽成院
歌:
(上の句)筑波嶺の 峰より落つる 男女川
(下の句)恋ぞ積もりて 淵となりぬる
読み:
(上の句)つくばねの みねよりおつる みなのがわ
(下の句)こいぞつもりて ふちとなりぬる
要約:筑波山の流れが淵を作るように、さらに恋の思いも積もりに積もって深まっていく様子を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の深まりを自然の流れに例えて詠んでいるため。
百人一首 第14番 源融(みなもと の とおる)
作者名:源融
歌:
(上の句)陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに
(下の句)乱れそめにし われならなくに
読み:
(上の句)みちのくの しのぶもじずり たれゆえに
(下の句)みだれそめにし われならなくに
要約:陸奥のしのぶもじずりの模様のように、さらに恋心が乱れてしまうのは誰のせいなのかと問いかけた和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋心の乱れを模様に例えて詠んでいるため。
百人一首 第15番 光孝天皇(こうこうてんのう)
作者名:光孝天皇
歌:
(上の句)君がため 春の野に出でて 若菜摘む
(下の句)わが衣手に 雪は降りつつ
読み:
(上の句)きみがため はるののにいでて わかなつむ
(下の句)わがころもでに ゆきはふりつつ
要約:大切な人のために春の野で若菜を摘む際、さらに雪がしんしんと降りかかる様子を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、春と雪の対比が自然の美しさを引き立てているため。
百人一首 第16番 中納言行平(ちゅうなごんゆきひら)
作者名:中納言行平
歌:
(上の句)立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる
(下の句)まつとし聞かば 今帰り来む
読み:
(上の句)たちわかれ いなばのやまの みねにおうる
(下の句)まつとしきかば いまかえりこむ
要約:別れた相手に、さらにもし待っていると聞いたなら、すぐにでも帰るという約束を込めて詠んだ和歌です。
情景分類:別れを詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、別れの思いと約束を詠んでいるため。
百人一首 第17番 在原業平(ありわらのなりひら)
作者名:在原業平
歌:
(上の句)ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川
(下の句)からくれなゐに 水くくるとは
読み:
(上の句)ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ
(下の句)からくれないに みずくくるとは
要約:竜田川の水が紅葉で赤く染まる様子を、さらに古の神々の時代にも聞いたことがない驚きとして詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、竜田川の紅葉が水を赤く染める自然の美しさを描いているため。
百人一首 第18番 藤原敏行(ふじわらのとしゆき)
作者名:藤原敏行
歌:
(上の句)住の江の 岸に寄る波 よるさへや
(下の句)夢の通ひ路 人目よくらむ
読み:
(上の句)すみのえの きしによるなみ よるさえや
(下の句)ゆめのかよいじ ひとめよくらん
要約:住の江の岸に寄る波のように、さらに夢の中でさえも人目を避けながら通う道があることを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の切なさを夢と現実の交錯で描いているため。
百人一首 第19番 伊勢(いせ)
作者名:伊勢
歌:
(上の句)難波潟 短き蘆の ふしの間も
(下の句)逢はでこの世を 過ぐしてよとや
読み:
(上の句)なにわがた みじかきあしの ふしのまも
(下の句)あわでこのよを すぐしてよとや
要約:短い蘆の節のように、さらにわずかな時間さえも逢えずにこの世を過ごすのかという切ない恋心を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、短い時間と逢えない悲しみを恋の比喩で描いているため。
百人一首 第20番 元良親王(もとよししんのう)
作者名:元良親王
歌:
(上の句)わびぬれば 今はたおなじ 難波なる
(下の句)みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
読み:
(上の句)わびぬれば いまはたおなじ なにわなる
(下の句)みをつくしても あわんとぞおもう
要約:耐えがたい恋の苦しみに身を焦がし、さらにすべてを投げ打ってでも逢いたいという強い決意を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の苦しみと決意が強く表現されているため。
百人一首 第21番 素性法師(そせいほうし)
作者名:素性法師
歌:
(上の句)今来むと 言ひしばかりに 長月の
(下の句)有明の月を 待ち出でつるかな
読み:
(上の句)いまこんと いいしばかりに ながつきの
(下の句)ありあけのつきを まちいでつるかな
要約:「すぐに来る」と言われて待ち続けたものの、さらにとうとう夜が明け、有明の月が昇ってしまったという恋の切なさを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、待ち続ける恋の切なさが表現されているため。
百人一首 第22番 文屋康秀(ふんやのやすひで)
作者名:文屋康秀
歌:
(上の句)吹くからに 秋の草木の しをるれば
(下の句)むべ山風を 嵐といふらむ
読み:
(上の句)ふくからに あきのくさきの しおるれば
(下の句)むべやまかぜを あらしというらん
要約:秋風が吹くたびに草木がしおれていく様子を目にし、さらにこれが嵐と呼ばれる所以だと感じ取った自然の美しさを詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、秋の風景とその影響を直接的に描いているため。
百人一首 第23番 大江千里(おおえのちさと)
作者名:大江千里
歌:
(上の句)月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ
(下の句)わが身一つの 秋にはあらねど
読み:
(上の句)つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ
(下の句)わがみひとつの あきにはあらねど
要約:月を眺めるたびに、さらにさまざまな悲しみが心に浮かび、秋の寂しさが自分だけのものではないことを痛感させられる和歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、月を通して人生の寂しさを深く描いているため。
百人一首 第24番 菅原道真(すがわらのみちざね)
作者名:菅原道真
歌:
(上の句)このたびは ぬさも取りあへず 手向山
(下の句)紅葉の錦 神のまにまに
読み:
(上の句)このたびは ぬさもとりあえず たむけやま
(下の句)もみじのにしき かみのまにまに
要約:旅立ちの際、さらに神への供物を整える間もなく、紅葉が錦のように美しく彩る手向山に祈りを捧げた情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、紅葉の美しさと神聖な風景を詠んでいるため。
百人一首 第25番 三条右大臣(さんじょううだいじん)
作者名:三条右大臣
歌:
(上の句)名にし負はば 逢坂山の さねかづら
(下の句)人に知られで 来るよしもがな
読み:
(上の句)なにしおわば おうさかやまの さねかづら
(下の句)ひとにしられで くるよしもがな
要約:逢坂山のさねかづらのように、さらに誰にも知られることなく、ひそかに愛する人に会いに行きたいという願いを込めて詠んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、密やかな恋心を描写しているため。
百人一首 第26番 貞信公(ていしんこう)
作者名:貞信公
歌:
(上の句)小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば
(下の句)今ひとたびの みゆき待たなむ
読み:
(上の句)おぐらやま みねのもみじば こころあらば
(下の句)いまひとたびの みゆきまたなむ
要約:小倉山の紅葉が、さらに再び天皇の行幸を迎えたいと願っているかのように美しく輝いている情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、紅葉の美しさとそれに込められた思いを描いているため。
百人一首 第27番 中納言兼輔(ちゅうなごんかねすけ)
作者名:中納言兼輔
歌:
(上の句)みかの原 わきて流るる 泉川
(下の句)いつ見きとてか 恋しかるらむ
読み:
(上の句)みかのはら わきてながるる いずみがわ
(下の句)いつみきとてか こいしかるらん
要約:泉川が湧き出るように、さらにどこからともなく湧き上がる恋心の理由を思い巡らしながら、その切なさを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、湧き上がる恋心を泉川にたとえた情景描写のため。
百人一首 第28番 源宗于(みなもとのむねゆき)
作者名:源宗于
歌:
(上の句)山里は 冬ぞ寂しさ まさりける
(下の句)人目も草も かれぬと思へば
読み:
(上の句)やまざとは ふゆぞさびしさ まさりける
(下の句)ひとめもくさも かれぬとおもえば
要約:冬の山里は、人の気配が絶え、さらに草木も枯れ果て、いっそう寂しさが募る情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、冬の山里の寂しさを描写しているため。
百人一首 第29番 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)
作者名:凡河内躬恒
歌:
(上の句)心あてに 折らばや折らむ 初霜の
(下の句)置きまどはせる 白菊の花
読み:
(上の句)こころあてに おらばやおらん はつしもの
(下の句)おきまどわせる しらぎくのはな
要約:初霜が降りた朝、さらに白菊と霜が見分けにくい中、感覚だけを頼りに花を摘もうとする姿を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、初霜と白菊が織りなす自然の情景を描いているため。
百人一首 第30番 壬生忠岑(みぶのただみね)
作者名:壬生忠岑
歌:
(上の句)有明の つれなく見えし 別れより
(下の句)暁ばかり 憂きものはなし
読み:
(上の句)ありあけの つれなくみえし わかれより
(下の句)あかつきばかり うきものはなし
要約:有明の月が薄情に見えた別れの後、さらに夜明けがこれほど悲しく感じられたことはないという切ない思いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、別れの悲しさと夜明けの象徴的な情景を描いているため。
百人一首 第31番 坂上是則(さかのうえのこれのり)
作者名:坂上是則
歌:
(上の句)朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに
(下の句)吉野の里に 降れる白雪
読み:
(上の句)あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに
(下の句)よしののさとに ふれるしらゆき
要約:吉野の里に降り積もる白雪が、さらに夜明けの有明の月と見間違うほどの美しさを詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、雪と月が織りなす幻想的な情景を描いているため。
百人一首 第32番 春道列樹(はるみちのつらき)
作者名:春道列樹
歌:
(上の句)山川に 風のかけたる しがらみは
(下の句)流れもあへぬ 紅葉なりけり
読み:
(上の句)やまかわに かぜのかけたる しがらみは
(下の句)ながれもあえぬ もみじなりけり
要約:山川の紅葉が風に運ばれ、さらにしがらみのように流れをせき止めて留まる美しい情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、山川の紅葉の様子を風景描写として捉えたため。
百人一首 第33番 紀友則(きのとものり)
作者名:紀友則
歌:
(上の句)ひさかたの 光のどけき 春の日に
(下の句)静心なく 花の散るらむ
読み:
(上の句)ひさかたの ひかりのどけき はるのひに
(下の句)しずこころなく はなのちるらん
要約:穏やかな春の日差しの中、さらに花が散る様子が静けさをかすかに乱しているように感じられる情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、春の日差しと散る花の情景を描いているため。
百人一首 第34番 藤原興風(ふじわらのおきかぜ)
作者名:藤原興風
歌:
(上の句)誰をかも 知る人にせむ 高砂の
(下の句)松も昔の 友ならなくに
読み:
(上の句)たれをかも しるひとにせむ たかさごの
(下の句)まつもむかしの ともならなくに
要約:高砂の松のように、さらに古い友人も今では昔のようには親しくいられないという孤独感を詠み込んだ和歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、友情や人間関係の儚さを松の象徴で表現しているため。
百人一首 第35番 紀貫之(きのつらゆき)
作者名:紀貫之
歌:
(上の句)人はいさ 心も知らず ふるさとは
(下の句)花ぞ昔の 香に匂ひける
読み:
(上の句)ひとはいさ こころもしらず ふるさとは
(下の句)はなぞむかしの かににおいける
要約:人の心は移ろっても、さらにふるさとの花だけは昔と変わらず香り続けている情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、人の心の移ろいと変わらない自然の対比を詠んでいるため。
百人一首 第36番 清原深養父(きよはらのふかやぶ)
作者名:清原深養父
歌:
(上の句)夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを
(下の句)雲のいづこに 月宿るらむ
読み:
(上の句)なつのよは まだよいながら あけぬるを
(下の句)くものいずこに つきやどるらん
要約:短い夏の夜があっという間に明けてしまい、さらに月がどこに宿っているのかを思い巡らせる情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、夏の夜と月の情景が詠み込まれているため。
百人一首 第37番 文屋朝康(ふんやのあさやす)
作者名:文屋朝康
歌:
(上の句)白露に 風の吹きしく 秋の野は
(下の句)つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
読み:
(上の句)しらつゆに かぜのふきしく あきののは
(下の句)つらぬきとめぬ たまぞちりける
要約:白露が風に散り、さらに秋の野がまるで玉がこぼれるような儚い美しさを見せている情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、秋の野の儚い美しさを白露で象徴しているため。
百人一首 第38番 右近(うこん)
作者名:右近
歌:
(上の句)忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
(下の句)人の命の 惜しくもあるかな
読み:
(上の句)わすらるる みをばおもわず ちかいてし
(下の句)ひとのいのちの おしくもあるかな
要約:忘れられることよりも、さらに誓いを破ってしまったその人の命が惜しいという切ない思いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の誓いと命を惜しむ心情を描いているため。
百人一首 第39番 源等(みなもとのひとし)
作者名:源等
歌:
(上の句)浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど
(下の句)あまりてなどか 人の恋しき
読み:
(上の句)あさじうの おののしのはら しのぶれど
(下の句)あまりてなどか ひとのこいしき
要約:人目を忍ぶ恋の苦しさが抑えきれず、さらに相手をますます恋しく思う心情を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の忍ぶ苦しさを描いているため。
百人一首 第40番 平兼盛(たいらのかねもり)
作者名:平兼盛
歌:
(上の句)しのぶれど 色に出でにけり わが恋は
(下の句)ものや思ふと 人の問ふまで
読み:
(上の句)しのぶれど いろにいでにけり わがこいは
(下の句)ものやおもうと ひとのとうまで
要約:忍ぶ恋が心の中に留めきれず、さらにその思いが顔に表れてしまった様子を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋心の抑えられない感情を詠んでいるため。
百人一首 第41番 壬生忠見(みぶのただみ)
作者名:壬生忠見
歌:
(上の句)恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
(下の句)人知れずこそ 思ひそめしか
読み:
(上の句)こいすちょう わがなはまだき たちにけり
(下の句)ひとしれずこそ おもいそめしか
要約:恋をしていると噂されるようになりながらも、その想いはまだ誰にも知られていない秘めた恋心を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、秘めた恋心と噂の広がりを描いているため。
百人一首 第42番 清原元輔(きよはらのもとすけ)
作者名:清原元輔
歌:
(上の句)契りきな かたみに袖を しぼりつつ
(下の句)末の松山 波越さじとは
読み:
(上の句)ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ
(下の句)すえのまつやま なみこさじとは
要約:かつて交わした約束を信じながらも、その行く末に対する不安が募る切ない恋心を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、約束とその成就への期待と不安を詠んでいるため。
百人一首 第43番 権中納言敦忠(ごんちゅうなごんあつただ)
作者名:権中納言敦忠
歌:
(上の句)逢ひ見ての のちの心に くらぶれば
(下の句)昔はものを 思はざりけり
読み:
(上の句)あいみての のちのこころに くらぶれば
(下の句)むかしはものを おもわざりけり
要約:逢瀬の後に訪れる寂しさに比べれば、さらに昔の悩みなど些細なものだったと感じられる恋の深い思いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の逢瀬とその後の切なさを詠んでいるため。
百人一首 第44番 中納言朝忠(ちゅうなごんあさただ)
作者名:中納言朝忠
歌:
(上の句)逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに
(下の句)人をも身をも 恨みざらまし
読み:
(上の句)あうことの たえてしなくは なかなかに
(下の句)ひとをもみをも うらみざらまし
要約:逢瀬が絶えてしまうくらいなら、さらにいっそ逢わなければよかったと思う複雑な心情を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、逢瀬への喜びと絶えた後の悲しみの葛藤を詠んでいるため。
百人一首 第45番 謙徳公(けんとくこう)
作者名:謙徳公
歌:
(上の句)あはれとも いふべき人は 思ほえで
(下の句)身のいたづらに なりぬべきかな
読み:
(上の句)あわれとも いうべきひとは おもおえで
(下の句)みのいたずらに なりぬべきかな
要約:同情してくれる人もいないまま、さらに自分の人生が無駄になってしまいそうだという悲嘆を詠み込んだ和歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、人生の虚しさと孤独を詠んでいるため。
百人一首 第46番 曽禰好忠(そねのよしただ)
作者名:曽禰好忠
歌:
(上の句)由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え
(下の句)ゆくへも知らぬ 恋のみちかな
読み:
(上の句)ゆらのとを わたるふなびと かじをたえ
(下の句)ゆくえもしらぬ こいのみちかな
要約:舟のかじを失い、行く先がわからなくなった様子を、さらに恋の迷いにたとえた歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の迷いや不安を舟旅に例えたため。
百人一首 第47番 恵慶法師(えぎょうほうし)
作者名:恵慶法師
歌:
(上の句)八重むぐら しげれる宿の さびしきに
(下の句)人こそ見えね 秋は来にけり
読み:
(上の句)やえむぐら しげれるやどの さびしきに
(下の句)ひとこそみえね あきはきにけり
要約:人が訪れない寂れた宿に秋が訪れ、さらにますます寂しさが募る情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、秋の訪れと宿の寂しさを詠んでいるため。
百人一首 第48番 源重之(みなもとのしげゆき)
作者名:源重之
歌:
(上の句)風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ
(下の句)くだけてものを 思ふころかな
読み:
(上の句)かぜをいたみ いわうつなみの おのれのみ
(下の句)くだけてものを おもうころかな
要約:風に打たれる波が岩に砕けるように、自分の恋心が激しく砕け散る様子を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、波の砕ける様子を恋心の揺れ動きにたとえたため。
百人一首 第49番 大中臣能宣朝臣(おおなかとみのよしのぶあそん)
作者名:大中臣能宣朝臣
歌:
(上の句)御垣守 衛士のたく火の 夜は燃え
(下の句)昼は消えつつ ものをこそ思へ
読み:
(上の句)みかきもり えじのたくひの よるはもえ
(下の句)ひるはきえつつ ものをこそおもえ
要約:宮中を守る火のように、さらに夜には燃え、昼には消える心情の移ろいを詠み込んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、心情の燃え盛る様子を恋の思いに重ねているため。
百人一首 第50番 藤原義孝(ふじわらのよしたか)
作者名:藤原義孝
歌:
(上の句)君がため 惜しからざりし 命さへ
(下の句)長くもがなと 思ひけるかな
読み:
(上の句)きみがため おしからざりし いのちさえ
(下の句)ながくもがなと おもいけるかな
要約:愛する人のためなら命を惜しまないと思っていたが、さらにその命を長く持ちたいと思うようになった心の変化を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、愛する人への想いが詠まれているため。
百人一首 第51番 藤原実方(ふじわらのさねかた)
作者名:藤原実方
歌:
(上の句)かくとだに えやは伊吹の さしも草
(下の句)さしも知らじな 燃ゆる思ひを
読み:
(上の句)かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ
(下の句)さしもしらじな もゆるおもいを
要約:相手に思いを伝えることもできず、さらに燃えるような恋心を抱えたまま苦しむ様を詠み込んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、燃え盛る恋心を詠んでいるため。
百人一首 第52番 藤原道信(ふじわらのみちのぶ)
作者名:藤原道信
歌:
(上の句)明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
(下の句)なほうらめしき 朝ぼらけかな
読み:
(上の句)あけぬれば くるるものとは しりながら
(下の句)なおうらめしき あさぼらけかな
要約:夜が明ければまた日が暮れることを知っていながらも、さらに別れの朝を恨めしく思う心情を詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋人との別れを惜しむ心情が詠まれているため。
百人一首 第53番 藤原道綱母(ふじわらのみちつな の はは)
作者名:藤原道綱母
歌:
(上の句)嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は
(下の句)いかに久しき ものとかは知る
読み:
(上の句)なげきつつ ひとりねるよの あくるまは
(下の句)いかにひさしき ものとかはしる
要約:一人で夜を過ごし、さらに朝を迎える時間の長さを嘆く孤独な心情を詠み込んだ歌です。
情景分類:孤独の歌
情景分類の理由:この和歌では、一人で過ごす夜の孤独感を詠んでいるため。
百人一首 第54番 儀同三司母(ぎどうさんしのはは)
作者名:儀同三司母
歌:
(上の句)忘れじの 行く末までは かたければ
(下の句)今日を限りの 命ともがな
読み:
(上の句)わすれじの ゆくすえまでは かたければ
(下の句)きょうをかぎりの いのちともがな
要約:未来を誓い合うことの難しさを感じ、さらに今この瞬間に命をかける思いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、愛する人への深い想いを詠んでいるため。
百人一首 第55番 藤原公任(ふじわらのきんとう)
作者名:藤原公任
歌:
(上の句)滝の音は 絶えて久しく なりぬれど
(下の句)名こそ流れて なほ聞こえけれ
読み:
(上の句)たきのおとは たえてひさしく なりぬれど
(下の句)なこそながれて なおきこえけれ
要約:滝の音が消えて久しいが、さらにその名声だけは変わらず聞こえてくることを詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、滝という自然の要素を中心に詠んでいるため。
百人一首 第56番 和泉式部(いずみしきぶ)
作者名:和泉式部
歌:
(上の句)あらざらむ この世のほかの 思ひ出に
(下の句)いまひとたびの 逢ふこともがな
読み:
(上の句)あらざらん このよのほかの おもいでに
(下の句)いまひとたびの あうこともがな
要約:この世での最後の思い出として、さらにもう一度愛する人に会いたいという切ない願いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、愛する人への切ない願いを詠んでいるため。
百人一首 第57番 紫式部(むらさきしきぶ)
作者名:紫式部
歌:
(上の句)めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
(下の句)雲がくれにし 夜半の月かな
読み:
(上の句)めぐりあいて みしやそれとも わかぬまに
(下の句)くもがくれにし よわのつきかな
要約:久しぶりに会った相手との再会が、一瞬の間に過ぎ去る切なさを、さらに夜半の月に重ねて詠み込んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、短い再会の切なさを詠んでいるため。
百人一首 第58番 大弐三位(だいにのさんみ)
作者名:大弐三位
歌:
(上の句)有馬山 猪名の笹原 風吹けば
(下の句)いでそよ人を 忘れやはする
読み:
(上の句)ありまやま いなのささはら かぜふけば
(下の句)いでそよひとを わすれやはする
要約:有馬山の笹原に風が吹くたび、さらに忘れることができない人への思いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、愛する人への思いを詠んでいるため。
百人一首 第59番 赤染衛門(あかぞめえもん)
作者名:赤染衛門
歌:
(上の句)やすらはで 寝なましものを さ夜更けて
(下の句)傾くまでの 月を見しかな
読み:
(上の句)やすらわで ねなましものを さよふけて
(下の句)かたぶくまでの つきをみしかな
要約:寝ることなく夜更かしをしている間に、さらに月が西に傾いていく様子を詠んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、月という自然の要素を中心に詠んでいるため。
百人一首 第60番 小式部内侍(こしきぶのないし)
作者名:小式部内侍
歌:
(上の句)大江山 いく野の道の 遠ければ
(下の句)まだふみも見ず 天の橋立
読み:
(上の句)おおえやま いくののみちの とおければ
(下の句)まだふみもみず あまのはしだて
要約:大江山や天橋立といった場所を通る旅の遠さを嘆きつつ、さらに旅の思いを詠み込んだ和歌です。
情景分類:旅の歌
情景分類の理由:この和歌では、旅路の遠さを詠んでいるため。
百人一首 第61番 伊勢大輔(いせのたいふ)
作者名:伊勢大輔
歌:
(上の句)いにしへの 奈良の都の 八重桜
(下の句)けふ九重に にほひぬるかな
読み:
(上の句)いにしえの ならのみやこの やえざくら
(下の句)きょうこのえに においぬるかな
要約:古都奈良の八重桜が、さらに今もなお宮中で美しく咲き誇る様子を詠み込んだ和歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、桜という自然の美しさを中心に詠んでいるため。
百人一首 第62番 清少納言(せいしょうなごん)
作者名:清少納言
歌:
(上の句)夜をこめて 鳥の空音は 謀るとも
(下の句)よに逢坂の 関はゆるさじ
読み:
(上の句)よをこめて とりのそらねは はかるとも
(下の句)よにおうさかの せきはゆるさじ
要約:夜明けを偽っても、さらに逢坂の関を越えることはできないと詠み込んだ、強い決意の表れの歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、強い決意と覚悟を詠んでいるため。
百人一首 第63番 藤原道雅(ふじわらのみちまさ)
作者名:藤原道雅
歌:
(上の句)今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを
(下の句)人づてならで 言ふよしもがな
読み:
(上の句)いまはただ おもいたえなむ とばかりを
(下の句)ひとづてならで いうよしもがな
要約:誰かを通じてではなく、さらに自分の言葉で相手に思いを伝えたいという切実な願いを詠み込んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、愛する人への思いを直接伝えたいという願いを詠んでいるため。
百人一首 第64番 藤原定頼(ふじわらのさだより)
作者名:藤原定頼
歌:
(上の句)朝ぼらけ 宇治の川霧 たえだえに
(下の句)あらはれわたる 瀬々の網代木
読み:
(上の句)あさぼらけ うじのかわぎり たえだえに
(下の句)あらわれわたる せぜのあじろぎ
要約:朝霧の晴れ間から見える宇治川の網代木の風景を詠み、さらに美しい自然描写の歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、宇治川と霧という自然の要素を詠んでいるため。
百人一首 第65番 相模(さがみ)
作者名:相模
歌:
(上の句)恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
(下の句)恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
読み:
(上の句)うらみわび ほさぬそでだに あるものを
(下の句)こいにくちぬな なこそおしけれ
要約:涙で濡れた袖が乾くこともない悲しい恋を詠み、さらに恋によって名誉を失うことを惜しんでいます。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の苦しみと名誉への思いを詠んでいるため。
百人一首 第66番 行尊(ぎょうそん)
作者名:行尊
歌:
(上の句)もろともに あはれと思へ 山桜
(下の句)花よりほかに 知る人もなし
読み:
(上の句)もろともに あわれとおもえ やまざくら
(下の句)はなよりほかに しるひともなし
要約:孤独な身の上を、さらに山桜に重ね合わせ、共に悲しむ気持ちを詠み込んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、山桜を通じて孤独と自然の関係を詠んでいるため。
百人一首 第67番 周防内侍(すおうのないし)
作者名:周防内侍
歌:
(上の句)春の夜の 夢ばかりなる 手枕に
(下の句)かひなく立たむ 名こそ惜しけれ
読み:
(上の句)はるのよの ゆめばかりなる たまくらに
(下の句)かいなくたたん なこそおしけれ
要約:春の夜の儚い夢のような恋を詠み、さらに失われる名誉を惜しむ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、儚い恋を詠み、感傷的な情景を描いているため。
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百人一首 第68番 三条天皇(さんじょうてんのう)
作者名:三条天皇
歌:
(上の句)心にも あらで憂き夜に 長らへば
(下の句)恋しかるべき 夜半の月かな
読み:
(上の句)こころにも あらでうきよに ながらえば
(下の句)こいしかるべき よわのつきかな
要約:苦しい夜が長引く中で、さらに夜半の月の美しさに恋しさを覚える情景を詠み込んだ和歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:人この和歌では、生の辛さと美しい月の情景を詠んでいるため。
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百人一首 第69番 能因法師(のういんほうし)
作者名:能因法師
歌:
(上の句)嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は
(下の句)竜田の川の 錦なりけり
読み:
(上の句)あらしふく みむろのやまの もみじばは
(下の句)たつたのかわの にしきなりけり
要約:嵐に吹かれた三室山の紅葉が、さらに竜田川を錦のように彩って流れる様子を詠み込んだ美しい情景の歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、紅葉と川の美しい自然の情景を描いているため。
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百人一首 第70番 良暹法師(りょうせんほうし)
作者名:良暹法師
歌:
(上の句)寂しさに 宿を立ち出でて ながむれば
(下の句)いづこも同じ 秋の夕暮れ
読み:
(上の句)さびしさに やどをたちいでて ながむれば
(下の句)いずこもおなじ あきのゆうぐれ
要約:寂しさに耐えきれず宿を出て眺めても、さらにどこも変わらない秋の夕暮れの情景を詠み込んだ歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、人生の寂しさを秋の夕暮れに重ねて詠んでいるため。
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百人一首 第71番 大納言経信(だいなごんつねのぶ)
作者名:大納言経信
歌:
(上の句)夕されば 門田の稲葉 訪れて
(下の句)葦のまろ屋に 秋風ぞ吹く
読み:
(上の句)ゆうされば かどたのいなば おとずれて
(下の句)あしのまろやに あきかぜぞふく
要約:夕方になると、さらに門田の稲葉が揺れ、そして葦でできた仮の住まいに秋風が吹き込む情景を詠み込んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、秋風と稲葉の自然の様子を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第72番 祐子内親王家紀伊(ゆうしないしんおうけのきい)
作者名:祐子内親王家紀伊
歌:
(上の句)音に聞く 高師の浜の あだ波は
(下の句)かけじや袖の ぬれもこそすれ
読み:
(上の句)おとにきく たかしのはまの あだなみは
(下の句)かけじやそでの ぬれもこそすれ
要約:噂に聞く高師の浜の無情な波が、さらに袖を濡らすような辛い思いを詠み込んだ歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、無情な波を通じて人生の苦しさを表現しているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第73番 権中納言匡房(ごんちゅうなごんまさふさ)
作者名:権中納言匡房
歌:
(上の句)高砂の 尾の上の桜 咲きにけり
(下の句)外山の霞 立たずもあらなむ
読み:
(上の句)たかさごの おのへのさくら さきにけり
(下の句)とやまのかすみ たたずもあらなむ
要約:高砂の尾の上に咲く桜が満開になり、さらに外山の霞が立たなければもっと美しいのにと詠み込んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、桜と霞を通じて自然美を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第74番 源俊頼朝臣(みなもとのとしよりあそん)
作者名:源俊頼朝臣
歌:
(上の句)憂かりける 人を初瀬の 山おろしよ
(下の句)激しかれとは 祈らぬものを
読み:
(上の句)うかりける ひとをはつせの やまおろしよ
(下の句)はげしかれとは いのらぬものを
要約:冷淡な相手を思い、さらに初瀬山の山風よ、激しく吹いてほしいとは願わないと詠み込んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の切ない感情を表現しているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第75番 藤原基俊(ふじわらのもととし)
作者名:藤原基俊
歌:
(上の句)契りおきし させもが露を 命にて
(下の句)あはれ今年の 秋もいぬめり
読み:
(上の句)ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて
(下の句)あわれことしの あきもいぬめり
要約:約束した露の命も尽きようとしている様子を詠み、さらに秋の終わりとともに感慨深い思いを表現した歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、人生の儚さを季節と絡めて詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第76番 法性寺入道前関白太政大臣(ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじん)
作者名:法性寺入道前関白太政大臣
歌:
(上の句)わたの原 漕ぎ出でて見れば 久方の
(下の句)雲居にまがふ 沖つ白波
読み:
(上の句)わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの
(下の句)くもいにまがう おきつしらなみ
要約:広い海を船で漕ぎ出すと、さらに白波がまるで雲のように見える情景を詠み込んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、広がる海と白波の情景を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第77番 崇徳院(すとくいん)
作者名:崇徳院
歌:
(上の句)瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の
(下の句)われても末に 逢はむとぞ思ふ
読み:
(上の句)せをはやみ いわにせかるる たきがわの
(下の句)われてもすえに あわんとぞおもう
要約:速い流れが岩にぶつかって分かれる滝川のように、さらに離れても末には必ず逢いたいという願いを詠み込んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、滝川の流れを恋の想いと重ねたため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第78番 源兼昌(みなもとのかねまさ)
作者名:源兼昌
歌:
(上の句)淡路島 通ふ千鳥の 鳴く声に
(下の句)幾夜寝覚めぬ 須磨の関守
読み:
(上の句)あわじしま かようちどりの なくこえに
(下の句)いくよねざめぬ すまのせきもり
要約:淡路島を行き交う千鳥の声を聞きながら、幾晩も眠れない須磨の関守の孤独を詠んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、千鳥の声と須磨の風景を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第79番 左京大夫顕輔(さきょうのだいぶあきすけ)
作者名:左京大夫顕輔
歌:
(上の句)秋風に たなびく雲の 絶え間より
(下の句)漏れ出づる月の 影のさやけさ
読み:
(上の句)あきかぜに たなびくくもの たえまより
(下の句)もれいづるつきの かげのさやけさ
要約:秋風に流れる雲の切れ間から漏れる月の光の清らかさを詠んだ歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、雲間からの月の光を描写しているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第80番 待賢門院堀河(たいけんもんいんほりかわ)
作者名:待賢門院堀河
歌:
(上の句)長からむ 心も知らず 黒髪の
(下の句)乱れて今朝は 物をこそ思へ
読み:
(上の句)ながからん こころもしらず くろかみの
(下の句)みだれてけさは ものをこそおもえ
要約:長い黒髪が乱れるように、心も乱れて思い悩む様子を詠んだ歌です。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、乱れる黒髪と心を恋の情感に重ねているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第81番 後徳大寺左大臣(ごとくだいじさだいじん)
作者名:後徳大寺左大臣
歌:
(上の句)ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば
(下の句)ただ有明の 月ぞ残れる
読み:
(上の句)ほととぎす なきつるかたを ながむれば
(下の句)ただありあけの つきぞのこれる
要約:ほととぎすが鳴いていた方向を眺めると、そこに残っていたのは有明の月だけであったという歌です。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、ほととぎすと有明の月という自然の情景を描写しているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第82番 道因法師(どういんほうし)
作者名:道因法師
歌:
(上の句)思ひわび さても命は あるものを
(下の句)憂きに堪へぬは 涙なりけり
読み:
(上の句)おもいわび さてもいのちは あるものを
(下の句)うきにたえぬは なみだなりけり
要約:悩み苦しんでいても命はあるが、それに耐えきれず涙を流してしまう心情を詠んだ歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、苦しみと涙という人間の儚い感情を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第83番 皇太后宮大夫俊成(こうたいごうぐうだいぶとしなり)
作者名:皇太后宮大夫俊成
歌:
(上の句)世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る
(下の句)山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる
読み:
(上の句)よのなかよ みちこそなけれ おもいいる
(下の句)やまのおくにも しかぞなくなる
要約:世の中に救いの道がなく、山奥に逃げ込んでも鹿の鳴き声が寂しさを増すことを詠んだ歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、救いのない思いと孤独を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第84番 藤原清輔(ふじわらのきよすけ)
作者名:藤原清輔
歌:
(上の句)長らへば またこのごろや しのばれむ
(下の句)憂しと見し世ぞ 今は恋しき
読み:
(上の句)ながらえば またこのごろや しのばれむ
(下の句)うしとみしよぞ いまはこいしき
要約:長生きすれば、今の苦しい時代も懐かしく思い出すだろうという人生の皮肉を詠んだ歌です。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、人生の移り変わりと感情の変化を詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第85番 俊恵法師(しゅんえほうし)
作者名:俊恵法師
歌:
(上の句)夜もすがら 物思ふころは 明けやらで
(下の句)閨のひまさへ つれなかりけり
読み:
(上の句)よもすがら ものおもうころは あけやらで
(下の句)ねやのひまさえ つれなかりけり
要約:一晩中物思いにふける時は、夜が明けないように感じ、閨の隙間さえ冷たく感じる心情を詠んでいます。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋に悩む心情を描写しているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第86番 西行法師(さいぎょうほうし)
作者名:西行法師
歌:
(上の句)嘆けとて 月やは物を 思はする
(下の句)かこち顔なる わが涙かな
読み:
(上の句)なげけとて つきやはものを おもわする
(下の句)かこちがおなる わがなみだかな
要約:月が嘆けと命じるわけではないのに、自分の涙がそのように見える悲しみの心情を詠んでいます。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、月と涙を通して人生の儚さを表現しているため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第87番 寂蓮法師(じゃくれんほうし)
作者名:寂蓮法師
歌:
(上の句)村雨の 露もまだ干ぬ 真木の葉に
(下の句)霧立ちのぼる 秋の夕暮れ
読み:
(上の句)むらさめの つゆもまだぬぬ まきのはに
(下の句)きりたちのぼる あきのゆうぐれ
要約:にわか雨の露がまだ乾かない真木の葉に霧が立ちのぼる、秋の夕暮れの情景を詠んでいます。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、自然の移り変わりと秋の情景を詠んでいるため。
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百人一首 第88番 皇嘉門院別当(こうかもんいんべっとう)
作者名:皇嘉門院別当
歌:
(上の句)難波江の 蘆のかりねの 一夜ゆゑ
(下の句)身を尽くしてや 恋ひわたるべき
読み:
(上の句)なにわえの あしのかりねの ひとよゆえ
(下の句)みをつくしてや こいわたるべき
要約:難波江の蘆の仮寝の一夜が、恋に身を尽くして悩むことになる縁となった情景を詠んでいます。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋に悩む心情を直接的に詠んでいるため。
詳しく読む 準備中
百人一首 第89番 式子内親王(しきしないしんのう)
作者名:式子内親王
歌:
(上の句)玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
(下の句)忍ぶることの 弱りもぞする
読み:
(上の句)たまのおよ たえなばたえね ながらえば
(下の句)しのぶることの よわりもぞする
要約:命の糸が切れるなら切れてしまえ。しかし、長く生き延びれば忍耐が弱まってしまうことを嘆いています。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、命と忍耐に関する内面的な苦悩を詠んでいるため。
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百人一首 第90番 殷富門院大輔(いんぷもんいんのたいふ)
作者名:殷富門院大輔
歌:
(上の句)見せばやな 雄島の海人の 袖だにも
(下の句)濡れにぞ濡れし 色は変はらず
読み:
(上の句)みせばやな おしまのあまの そでだにも
(下の句)ぬれにぞぬれし いろはかわらず
要約:雄島の漁師の袖のように、涙で濡れても変わらない心情の深さを詠んでいます。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の深さと心の強さを描写しているため。
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百人一首 第91番 九条良経(くじょうよしつね)
作者名:九条良経
歌:
(上の句)きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに
(下の句)衣かたしき ひとりかも寝む
読み:
(上の句)きりぎりす なくやしもよの さむしろに
(下の句)ころもかたしき ひとりかもねん
要約:霜の降る寒い夜に一人で寝る孤独な情景を、きりぎりすの鳴き声と共に詠んでいます。
情景分類:孤独の歌
情景分類の理由:この和歌では、孤独な心情が描かれているため。
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百人一首 第92番 二条院讃岐(にじょういんのさぬき)
作者名:二条院讃岐
歌:
(上の句)わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の
(下の句)人こそ知らね かわく間もなし
読み:
(上の句)わがそでは しおひにみえぬ おきのいしの
(下の句)ひとこそしらね かわくまもなし
要約:潮が引いても現れない沖の石のように、自分の涙で袖が乾く暇もない悲しみを詠んでいます。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、涙と袖を通じて恋の悲しみを表現しているため。
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百人一首 第93番 源実朝(みなもとのさねとも)
作者名:源実朝
歌:
(上の句)世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ
(下の句)海人の小舟の 綱手かなしも
読み:
(上の句)よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ
(下の句)あまのこぶねの つなできかなしも
要約:世の中が永遠に穏やかであってほしいという願いを、渚で漕ぐ漁師の小舟を通して詠んでいます。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、穏やかな自然の風景と人々の営みを描写しているため。
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百人一首 第94番 飛鳥井雅経(あすかいまさつね)
作者名:飛鳥井雅経
歌:
(上の句)み吉野の 山の秋風 さよ更けて
(下の句)ふるさと寒く 衣打つなり
読み:
(上の句)みよしのの やまのあきかぜ さよふけて
(下の句)ふるさとさむく ころもうつなり
要約:吉野山の秋風と夜更け、そして衣を打つ音が響く寒い情景を詠んでいます。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、吉野山の自然と季節の移ろいを描写しているため。
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百人一首 第95番 慈円(じえん)
作者名:慈円
歌:
(上の句)おほけなく 憂き世の民に おほふかな
(下の句)わが立つ杣に 墨染の袖
読み:
(上の句)おおけなく うきよのたみに おおうかな
(下の句)わがたつそまに すみぞめのそで
要約:民を守ることの責任を感じながら、僧としての自分の立場を墨染の袖に託して詠んでいます。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、僧侶としての責務と人生観が詠み込まれているため。
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百人一首 第96番 西園寺公経(さいおんじきんつね)
作者名:西園寺公経
歌:
(上の句)花さそふ 嵐の庭の 雪ならで
(下の句)ふりゆくものは わが身なりけり
読み:
(上の句)はなさそう あらしのにわの ゆきならで
(下の句)ふりゆくものは わがみなりけり
要約:庭に散る花を嵐に誘われて雪と見立て、自身の人生のはかなさを重ね合わせて詠んでいます。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、自然の描写を通じて人生の儚さを表現しているため。
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百人一首 第97番 藤原定家(ふじわらのさだいえ)
作者名:藤原定家
歌:
(上の句)来ぬ人を 松帆の浦の 夕なぎに
(下の句)焼くや藻塩の 身もこがれつつ
読み:
(上の句)こぬひとを まつほのうらの ゆうなぎに
(下の句)やくやもしおの みもこがれつつ
要約:来ない人を待つ切ない思いを、松帆の浦で焼かれる藻塩に自身を重ねて詠んでいます。
情景分類:恋の歌
情景分類の理由:この和歌では、恋の切なさが自然の描写を通じて表現されているため。
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百人一首 第98番 藤原家隆(ふじわらのいえたか)
作者名:藤原家隆
歌:
(上の句)風そよぐ 楢の小川の 夕暮は
(下の句)御禊ぞ夏の しるしなりける
読み:
(上の句)かぜそよぐ ならのこがわの ゆうぐれは
(下の句)みそぎぞなつの しるしなりける
要約:楢の小川にそよぐ風と夏の夕暮れが、御禊の光景として美しく描かれています。
情景分類:自然を詠む歌
情景分類の理由:この和歌では、夏の自然の風景を御禊の儀式を通じて描写しているため。
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百人一首 第99番 後鳥羽天皇(ごとばてんのう)
作者名:後鳥羽天皇
歌:
(上の句)人も惜し 人も恨めし あぢきなく
(下の句)世を思ふゆゑに 物思ふ身は
読み:
(上の句)ひともおし ひともうらめし あじきなく
(下の句)よをおもうゆえに ものおもうみは
要約:人々の感情の複雑さと世の中への嘆きを詠んでいます。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、人間関係と世の中への思いが詠み込まれているため。
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百人一首 第100番 順徳天皇(じゅんとくてんのう)
作者名:順徳天皇
歌:
(上の句)百敷や 古き軒端の しのぶにも
(下の句)なほ余りある 昔なりけり
読み:
(上の句)ももしきや ふるきのきばの しのぶにも
(下の句)なおあまりある むかしなりけり
要約:古き良き時代への懐古の情を、宮殿の軒端を通じて詠んでいます。
情景分類:人生の儚さ
情景分類の理由:この和歌では、歴史と時の流れへの感慨が詠み込まれているため。
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